写真=高樹ミナ
ドイツ・ブンデスリーガ男子1部のプレーオフ セミファイナルを戦い終えた戸上隼輔(井村屋グループ)と上田仁が4月29日朝に帰国した。
2人は5月1日に始まった日本代表チームの合宿に参加し「世界卓球2025ドーハ(個人戦)」<5月17〜25日>の準備に入った。
27日に行われたプレーオフ セミファイナル第2戦に出場した戸上と上田。
上田が2シーズンにわたり所属したケーニヒスホーフェンは2季連続で強豪デュッセルドルフと対戦したが、マッチカウント2-3で惜敗。第1、2戦ともに落とし昨年のリベンジとファイナル進出はならなかった。
しかし、エース起用でA.シェルベリ(世界ランク16位)とチウ・ダン(同10位)から2点を奪った上田自身は本人も「出来過ぎ」と驚くぐらいの活躍で有終の美を飾った。
以前から「現役最後の自分の試合は何がなんでも勝って終わりたい」と話していた上田。
「チームが勝てばもっと良かったですけど、自分自身はこれが理想というような形で強い選手に勝って終わることができました。夢を見ているような感覚でしたね」と、選手人生をやり切った充実感に満ちあふれている。
そして、それと同時に「2日後にはナショナルチームの合宿に入るので余韻に浸っている間もないという感じ。機内でもずっと戸上のコーチのことを考えていました」と話す。
元・青森山田学園監督の板垣孝司ヘッドコーチ率いるケーニヒスホーフェンとの契約も無事満了した上田。気持ちはもう選手からコーチに切り替わっている。
戸上の所属するオクセンハウゼンはプレーオフ セミファイナル第1戦に続き、昨シーズン覇者のザールブリュッケンに第2戦もストレート勝ち。6月15日にフランクフルトで開かれるファイナル進出を決めた。
1番で先陣を切った戸上はバックハンド強打が武器の強敵ヨルジッチ(世界ランク12位)にいきなり2ゲームを奪われ窮地に立ったが、そこから怒とうの3ゲーム連取。劇的な大逆転勝利で1点を先制しチームに流れを引き寄せた。
試合前半、ヨルジッチのバックサーブに手を焼き大量リードを許した戸上。その要因を「相手チームの台が滑るというのもやりづらさがあった」と話すが、逆に自身もサーブからの展開でペースを作った。
そして、マッチポイントを握ってからヨルジッチの猛追に遭った最終ゲームも、「最後の2本が自分のサーブだったのでまったく焦らず自信を持ってプレーできました」と会心の勝利を振り返っている。
いよいよ始まる戸上と上田コーチの二人三脚。速球豪打が魅力のスピードスターと冷静沈着な頭脳派が果たしてどんな化学反応を見せるのか?
指導者として新たな一歩を踏み出す上田の手腕に期待が膨らむ。
(文・写真=高樹ミナ)
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