2017.01.23

16歳の新女王誕生!平野美宇が史上最年少で涙の日本一【卓球・全日本選手権】

女子 シングルス 決勝 平野美宇 写真:YUTAKA/アフロスポーツ

想定外の攻撃に石川も「ありえない」とびっくり。

 80年を超える全日本選手権に新たな歴史の1ページが加わった。女子シングルスの決勝で昨年準優勝の平野美宇(JOCエリートアカデミー/大原学園)が大会3連覇中の石川佳純(全農)を撃破。終始、攻めの姿勢を崩さず石川を圧倒し、ゲームカウント4-2で全日本チャンピンに輝いた。若干16歳での全日本制覇は史上初。最年少記録を樹立した新女王は、昨年のワールドカップでも史上最年少優勝を果たしており、また一つ偉業を重ねた。また、全日本選手権優勝の平野は世界卓球2017ドイツ(5月29日~6月5日・デュッセルドルフ)の代表権も獲得している。


世界卓球2017ドイツ、日本代表メンバーが決定


「全力で向かっていって絶対に優勝したい」。試合前、何度もそう口にしていた平野は第1ゲームの出足から4連続ポイントを重ね、石川のサーブをスマッシュでリターンする大胆さを見せるなどして、全日本女王の度肝を抜いた。この想定外の攻撃に石川も「ありえない」とびっくり。さらに平野はパワーを増した両ハンドドライブを次々に繰り出す中で、特にバックハンドをクロスのコーナーに何本も決めてポイントを奪う。もともとバックハンドが得意な平野は波に乗り2ゲームを連取した。

石川佳純/Kasumi Ishikawa 写真:アフロスポーツ


 対する石川も第3、5ゲームを奪うが、第4、6ゲームを平野に奪われ敗退となった。「どこかに焦りがあって、最後はいつもしないようなミスをした」と石川。「何が起こったのかわからない」と呆然としながらも、「平野さんのプレーが素晴らしく、150%の力を出していた。(敗因は)サーブで先手を取れなかったこと。(平野の)一番の成長は『自信』がついたところ」と後輩を評価した。

 平野は試合直後に思わず嬉し泣き。試合で勝っても滅多に泣かない平野だが、「今回は優勝したいと言ってできたので本当に嬉しい。(最年少記録についても)歴史に残るような記録が作れた」と素直に喜びを爆発させた。今回の偉業の背景には「去年のリオ五輪で代表から落ちて悔しい思いをしたので」とも。「今後は全日本チャンピオンとして認めてもらえるよう、相応しい成績を残したい」という自信をみなぎらせた。

 また大会中、幾度となく口にした強気発言については、「以前は好感度を気にしていたけど、試合に勝つのがスポーツ選手。嫌われてもいいと思って」と暴露して記者を笑わせる平野らしい場面もあった。

水谷隼/Jun Mizutani 写真:アフロスポーツ



歴代単独トップの新記録を打ち立てた水谷隼

 男子シングルスは大会通算9勝を狙った水谷隼(beacon.LAB)が優勝。歴代単独トップの新記録を打ち立てた。

 水谷は準決勝、決勝と思いのほか苦しいゲームが続いたが、追い詰められながらも勝ち切るのが王者たるゆえん。特に平野友樹(協和発酵キリン)に第1、2ゲームを連取された準決勝では「チャンスは絶対に来ると思い我慢してプレーした」とベテランの貫禄を見せた。なお決勝では、リオ五輪団体でともに銀メダルを手にした吉村真晴(名古屋ダイハツ)の弟・吉村和弘(愛知工業大)を4-1で倒している。

 その水谷は卓球界全体の繁栄を考え、かねてから若手の台頭を切望しているが、「まだ安定して勝てる選手がいない」と辛口なコメント。勝ち続けられる自分と他の選手とでは差があるとし、「一つは経験。20年以上、卓球をやってきた中で修羅場もあったし、世界のいろいろな選手と戦ってきた」と指摘した。

 また、今後の自身のキャリアについて、「2020年東京五輪は一つの区切り。いい年齢にもなるので東京五輪までは卓球を続けて、それ以降のことはその時に考えたい」と心中を明かした。

 全日本選手権を終えた卓球界の次なるビッグイベントは世界卓球2017ドイツ。シングルス代表にはすでに内定を決めている男子の水谷、丹羽孝希(明治大)、松平健太(ホリプロ)に加え、カットマンの村松雄斗(東京アート)、そして13歳の張本智和(JOCエリートアカデミー)が史上最年少での代表入り。女子は石川、伊藤美誠(スターツSC)、加藤美優(吉祥寺卓球倶楽部)、全日本選手権優勝の平野、カットマンの佐藤瞳が選ばれた。


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