2017.08.29
張本智和「年齢は関係ない」競り勝つ強さを身につけた14歳
試合終了後に握手を交わす張本智和とボル 提供:ITTF/アフロ
8月27日に決勝を行った「ITTFワールドツアー・チェコオープン」(オロモウツ・8月22~27日)で、日本の張本智和(JOCエリートアカデミー)がまたしても快挙を達成した。わずか14歳61日の若さで男子シングルス優勝を果たし、ワールドツアー史上最年少記録を樹立。このニュースは週明けの日本列島を駆けめぐり、同じように話題となった「世界卓球ドイツ2017」(世界選手権デュッセルドルフ大会・5月29日~6月5日)ぶりに大きな注目を集めた。
卓球・チェコOP 接戦を勝ち切る張本の成長と伊藤の復活
張本にとって今回、楽な試合は一つもなかった。とりわけ準決勝の相手カルデラノ(ブラジル)は世界ランク20位の張本と実力伯仲の同27位とあって試合は接戦に。フルゲームにもつれ込んだ末、最終ゲームで5度のマッチポイントを握られながらこれを阻止し、張本が見事に勝利をつかんだ。
粘り強く、最後まで攻め抜く戦いぶりは決勝のボル戦にも共通していた。「ドイツの英雄」と呼ばれるボルは世界ランク7位で、北京五輪とロンドン五輪で団体銅メダルと銀メダルを手にした格上選手だ。そのボルに対し、張本は第1ゲームから3球目攻撃を決めるなど積極果敢に攻めて1ゲームを奪うが、第2、3ゲームはボルの流れに。
続く第4ゲームもそのまま主導権を握られそうになったが、張本陣営が5-6の場面でタイムアウト。ベンチコーチに入った男子日本代表の倉嶋洋介監督のアドバイスと、「さぁ、ここから。耐えて取り戻すぞ」との檄を境に、得意のバックハンドから強烈なフォアハンドドライブをお見舞いし、勝負どころではロングサーブも決めて、ゲームカウント2-2に並んだ。この第4ゲームが勝敗を分けたといえるだろう。
またボル対策に関しては、今年参戦しているT2リーグでの対戦経験が生きているのだろう。第5、6ゲームも奪った張本はゲームカウント4-2でボルを下し、待望のワールドツアー初タイトルを手にした。
張本は試合後、「年齢は関係ない。どんな選手とも対戦し、戦っていかなければならない」とした上で、「ワールドツアーでは今回が2回目の決勝進出で、1回目(2017年インドオープン)の時はチャンスを逃したけど、今回は勝つことができた。2020年の東京五輪で男子シングルスと団体の金メダルを獲りたい。名誉を手にするためにはもっとハードな練習を積も全力で戦わなければならない」(ITTFリリースより)と話している。
(文=高樹ミナ)