2019.01.19
ベスト8敗退の石川佳純 早田のバックハンドに「こんなに押されるとは正直、思っていなかった」
石川佳純 写真:西村尚己/アフロスポーツ
「天皇杯・皇后杯 平成30年度全日本卓球選手権大会」(以下、全日本選手権)に今年も大きな波乱が起きた。大会5日目の1月18日、女子シングルス6回戦で同大会通算4回の優勝を誇る石川佳純(全農)が早田ひな(日本生命/希望が丘高校)に敗れた。2人は昨年も6回戦で激突しており、当時はゲームカウント4-1で石川が勝利したが、今年は奇しくも同じスコアで早田が石川を退ける結果となった。
石川と平野美宇(日本生命)ペアは女子ダブルス5回戦でも、佐藤瞳/橋本帆乃香(ともにミキハウス)のカットマンペアにゲームカウント1-3で敗れ、ともに元全日本女王(平野はシングルス5回戦敗退)が今年の同大会を終えた。ちなみに石川が全日本選手権をベスト16で終えたのは2006年以来、13年ぶりのことになる。
石川佳純 Photo:Itaru Chiba
早田のバックハンドに押された石川
石川は「バック対バックで優位に立てず最後まで押されてしまった」と早田との対戦を振り返っている。その要因の一つに挙げたのが自身のレシーブのまずさ。「(早田選手の3球目)に押されたところからラリーが始まってしまった。展開を変えたい時に(自分の打球に)変化がつかず、そのボールを狙われたり、ミスしちゃいけないボールにミスが出てしまい流れを変えるきっかけが掴めなかった」と語った。
もともと長いリーチを生かした両ハンドのパワードライブが武器で中陣から後陣でのラリーを好む早田だが、今回の石川戦では比較的、台の近くに陣取り速いピッチのバック対バックの展開に持ち込む場面が多かった。本人はそれを意識してやっていたのだろうか? 早田は「作戦というよりは気持ちの面で思い切って行こうと思っていた。バック対バックのラリーの中でもつなぐ部分があったり、打っていける時は打っていったりと緩急をつけた」と話している。
そんな早田が石川に7ゲームマッチで勝ったのはこれが初めて。石川いわく「Tリーグのビクトリーマッチ(6点制の1ゲームマッチ)で負けた以外、(早田選手に)負けたことがなかったので、7ゲームマッチでこんなに押されるとは正直、思っていなかった」とやや面食らった様子。一方の早田は石川戦での”真の”初勝利を「勝てたことは嬉しい」と素直に喜ぶ反面、「そこが最終目標ではない」ときっぱり。まだ手にしていない全日本選手権女子シングルス初優勝に貪欲な姿勢を見せた。
なお早田は伊藤美誠(スターツSC)との女子ダブルスでも準決勝進出を決め、大会6日目の19日には石川/平野ペアを破った佐藤/橋本ペアと対戦する。両者はそれぞれ早田/伊藤が女子ダブルス世界ランク1位、佐藤/橋本ペアが同4位という世界屈指のダブルスペアとあって、ハイレベルな戦いになることが予想される。
その他の主な結果は2連覇を狙う張本智和(JOCエリートアカデミー)が男子シングルス5、6回戦であわや敗退のピンチに遭ったが、何とか切り抜けベスト8入り。水谷隼(木下グループ)もベスト8に入った。女子では伊藤もシングルス5回戦の前半は浜本由惟(木下グループ)に苦戦を強いられたが後半に巻き返しベスト8。伊藤は女子シングルスおよびダブルス、混合ダブルスの3種目で勝ち進んでおり、2年連続の3冠達成に盤石の構えだ。
(文=高樹ミナ)