2019.10.16

伊藤美誠、2度のフォルト判定はトスの角度。ペースつかめず「一番悔しい負け方」

伊藤美誠 Photo:Itaru Chiba


 ITTFワールドツアー・プラチナ「ドイツオープン」<10月8~13日/ブレーメン>が幕を下ろし、前週スウェーデンオープンから続いたツアー2連戦が終わった。日本勢は伊藤美誠(スターツ)が2大会連続の女子シングルス準優勝。女子ダブルスでも木原美悠(JOCエリートアカデミー)/長崎美柚(JOCエリートアカデミー/大原学園)の中高生ペアが準優勝を果たした。特に木原/長崎ペアは世界ランク1位の陳夢と顧玉テイの中国人ペアから勝利を奪う大金星を挙げ、着実な成長ぶりをアピールしている。

 今度こそ優勝の期待が膨らんだ伊藤は決勝で、同じ18歳のライバル孫穎莎(中国)と相まみえた。2人は前週のスウェーデンオープン準決勝でも対戦しており、伊藤がゲームカウント4-2で勝利。直近で敗れた今年4月の世界卓球2019ハンガリー(個人戦)のリベンジに成功していた。

だが孫とて同じ相手に連敗するわけにはいかない。限られた時間で伊藤対策を講じ、前週は手こずった伊藤の多彩なサーブに対応してきた。そして自身のサーブはバック表(ラケットのバック面に表ソフトラバーを貼っている)の選手の攻略法であるバック側へのロングサーブを伊藤に対しても徹底して出し、伊藤の武器であるレシーブを何本も封じた。

 これに対し伊藤は打倒中国の切り札であるサーブにやや難を抱えた。第1ゲームの1本目をネットにかけると、続く2本目は主審から警告を受け、第3ゲームにはゲームカウント1-1の5-7という大事な場面でフォルトを取られた。そこから5連続ポイントを許した伊藤はこのゲームを失い、さらにゲームカウント1-3と追い込まれた第5ゲームでも1-4で出したサーブがフォルトの判定を受け、ペースが乱れて再びミスを連発してしまった。

気になるフォルトの理由だが、「トスが斜めに上がっていると指摘された」と陣営。この試合に限らず審判の目視によるサーブの判定には時に釈然としないケースもあり、今回の場合も観客から大きなブーイングが上がった。

 だが、勝負は勝負だ。気持ちを切り替えられず崩れてしまった伊藤は、「今日の負け方は一番悔しい負け方です」と、陳夢にあと一歩のところで惜敗したスウェーデンオープン決勝とはまた別の悔し涙を浮かべていた。

(文=高樹ミナ)



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