ホアキンと恋のトライアングルを織りなす女優たちにも、注目だ。
セクシーでミステリアスな妻ルシアを演じたのは、レティシア・カルタ。スーパーモデルとして活躍し、フランスの超大作「Asterix
and Obelix take on Caesar」(99)で編映画のデビューを果たした彼女は、“カトリーヌ・ドヌーヴ以来の女神の誕生”ともっぱらの評判。その肉感的な美しさとは裏腹に、時おり見せるあどけない表情は、まさに小悪魔の魅力。男なら誰だって虜になる。そして、彼女とは対照的な魅力を発散するのが、姉ロラを演じたマルタ・ベラウステギ。穏やかで慈愛に満ちた表情ながら、内には愛を貫強い意志がある。その凛とした美しさには誰もが癒されること請け合いだ。そして、このふたりのまったくタイプの違った女性ふたりの好演があればこそ、アンドレをめぐる愛の三角関係がいっそう味わい深く、ロマンチックに心に響いてくるのはいうまでもない。