今回のハテナ
> 平成17年3月27日放送分 「なぜスギ花粉はこんなに増えたの?」
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今回のねらい
花粉症のシーズンが到来しました。今年のスギ花粉飛散量は観測史上最多、昨年の10?30倍が見込まれています。この10年で花粉症の患者は増え続け、その患者数は2000万人に上ると言われ、今や国民病となっています。なぜ、スギ花粉が増えたのでしょうか?花粉症は、人間の都合でスギを植えっぱなしにしている私たちへの警告!?放置されるスギ林の事情をトコトン探ります。
今回のねらい
企画のポイント
●スギ花粉が増えた?
なぜスギ花粉が増えたのでしょう?原因のひとつは“花粉を飛ばす時期のスギの木の増加”にあると言われています。現在、杉の人工林は約450万ヘクタール。日本の森林面積の18%、人工林面積の44%を占めています。そのほとんどが戦後1950-70年代に造林政策で植えられたもの。このスギが今成熟期を迎え、花粉を飛ばしているのです。

●スギ林は放置されている!?
造林政策で日本中に大量に植えられたスギ林。しかし、安い外国産木材に押され国産杉は需要が激減し、価格も20年前の1/4にも下がってしまいました。その結果、伐り出すだけで経費がかさむスギ林の多くは、手入れもされず植えっぱなしで放置されているのです。

企画のポイント
■ いまだかつてないトライ:クワバタオハラがいまだかつてない実験や体験などにチャレンジするコーナー
いまだかつてないトライ
いまだかつてないトライ
いまだかつてないトライ
★スギ花粉を減らすため、スギを伐採して売ることに挑戦!

クワバタオハラが挑戦する場所は、東京のスギ林の約3割を持つ奥多摩町。ここでもスギの林はなかなか手入れが行き届かず、立木1本1000円!が相場。今回は、林業の業者にお願いしてトラック1台分のスギ20本を伐り出しました。その経費は、
■ スギ20本購入費 20000円
■ 伐り出し費用    50000円
■ 運搬費       20000円
合計、9万円です。せっかくなら高く売りたいクワバタオハラ。果たして、高値で売れる?

クワバタオハラは、まずスギの木20本を原木市場で見積もってもらうことに。太さや曲がり具合などチェックされて買取価格、約40000円。これでは50000円の赤字!

スギを大量に使っていて高く買ってくれるところはないか?と向ったのは、木造住宅専門の住宅業者。壁や柱、床材としてスギを使ってくれそうですが・・・? 実は、住宅業者で主に使っている木材は「集成材」と呼ばれるもの。これは、薄い板状に木を張り合わせたもので、強度や大きさなどが規格化され、必要な量だけ無駄なく一度に買うことができます。国産のスギを使うよりもコストを抑えられ、多くの住宅業者が使用しているのです。

他にスギを使うところは?と目をつけたのは、木材で色々な商品をつくる木工職人の店。小鉢やお箸などスギを使ったものも。ここならば買ってくれるかも! しかし、ここでもトラック1台分のスギを買うことは難しいとか。水分を多く含むスギは、時間が経つと形が変わるので数ヶ月乾燥させなければなりません。その時間と一つ一つ手作りする職人の手間に対して、スギ丸太を高値で買うことは採算が合わないのです。また小鉢をつくるには太い幹のスギが必要で、今回売り込んだスギは使えないとか。結局、今回高値で売ることができなかったスギは、原木市場に赤字覚悟で買い取っていただきました。・・・残念。

■ 高橋道場:テーマに即した研究材料をもとに高橋さんがハテナを極めるコーナー
スギ林の現状や問題を、身近なスギの割り箸から高橋さんに考えてもらいます。スギの割り箸と外国産の割り箸、使い心地、値段などどう違うのでしょうか?果たして、スギをもっと利用できるヒントはあるのでしょうか?
ゲストコメンテーター
森林総合研究所 研究室長 林知行さん
日本の樹木と建築に詳しく、スギを利用度の高い建築材料にするための研究をすすめている。
著書に「ここまで変わった木材・木造建築」(丸善ライブラリー)など
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