今回のハテナ
> 平成17年8月21日放送分 「小麦の粒を知っている?」
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今回のねらい

毎日の生活で必ずと言っていいほど食べている「小麦粉」の食品。様々な麺類やパンはもちろん、餃子やシュウマイ、お菓子、カレーのとろみや天ぷらの衣…考えてみると小麦粉無しには食卓が成り立たないほどなのに、「小麦」そのものについてはあまり知られていません。産地はどこ?ツブはどんな形?どうやって白い粉になるの?そして、私たちが「小麦」のことをこんなに知らないのはなぜなのでしょう?
小麦のツブを追いながら謎に迫ります。

今回のねらい
企画のポイント

○日本で消費する小麦の90%は外国産
小麦のことなら製粉工場、ということで訪ねたクワオハ。ツブの小麦を見ない理由を聞いてみると・・・
輸入小麦は、政府が外国から全量を購入し、製粉会社に売られ、粉になってから一般に流通するのだという。小麦の輸入は、なんと政府が行っていた。原産国はアメリカ、カナダ、オーストラリア。ツブのまま専用船で運ばれてきた小麦を、政府は製粉会社や味噌、しょうゆメーカーなどに売り渡すが、買った企業はその加工の目的以外に小麦を使うことはできないのがきまり。加工されたものしか目にしないのは、こうした仕組みがあったからなのだ。
製粉工場なら小麦粉になる前の「小麦のツブ」が見られるかと期待したクワオハだが、自動化された生産ラインの中を運ばれていくツブは、飛ぶように速くて見えなかった。

小麦の輸入は政府が行う。しかも輸入量は需要の9割に上り、輸入小麦は国産に比べて安い。それでも国は、残り1割しかない国産小麦の生産を支えようと多額の補助金を出している。国は、安く買った輸入小麦を高く売り、その儲けを国産小麦の農家に補助金として配っているのだ。農家は、作った小麦を売ることによって補助金をもらう。実はいま、輸入小麦の儲けだけでは補助金が賄いきれず、税金で補う状況になっているという。
一方、国産小麦の生産農家は、補助金を貰っても経営は楽ではないそうだ。同じ面積で比べると、小麦では米を作るときの半分の収入にしかならないとか。国産小麦事情を探るべく、クワオハが飛んだ。

○自給率10%国産小麦事情
国産小麦の約6割を生産する北海道に飛んだクワオハ。ようやく「小麦粉」になる前の「小麦のツブ」と初めて対面した。

輸入小麦と同様、国産小麦のツブが店頭に並ぶことはない。それは、ツブのままの国産小麦を売ると多額の補助金がおりるので、不正や二重取りを防ぐために、ツブを売り先は加工目的の業者に限られているのだ。

クワオハが見せてもらった小麦は、国産小麦の大半を占めるホクシンという品種で、主に麺になるもの。普通ならおいしいうどんになるこのホクシンで、パンを作ったらどうなるんだろう?!クワオハの二人は、「パン作り」にトライすることを決心する。農家で特別に少しだけ分けてもらったツブを、自分で小麦粉に挽くところからやってみる。

企画のポイント
企画のポイント
いまだかつてないトライ
高橋道場
高橋道場
高橋道場

国産小麦粉VS輸入小麦粉 作り比べ・食べ比べ
普通ならうどんになる国産小麦でパンを焼いてみよう。クワオハはうどん用の小麦ツブから「小麦粉」を作り、それを使ったパン作りにトライ。そして、パン用の輸入小麦と比較してみる。

パン作りのマイスター、島津睦子さんに1日入門し、手ほどきを受ける二人。まず、小麦粉には「スゴク元気」なパン用とか「泣き虫」なうどん用などという性格があると聞いてびっくり。パン用の輸入小麦と国産のうどん用では、こねているときの固さや粘りけ、香り、焼き上がりのふくらみなど色々な差があることがわかった。

島津さんによると、うどん用の国産小麦、すなわちうどん粉は、ヨーロッパでパンに使う粉に近く、扱いがむずかしいのだという。

高橋道場

〜国産小麦のパンを味わう〜
扱いがむずかしくパン作りには向かないといわれる国産小麦だが、クワオハが作った"うどん粉のパン"の味わいはいかに・・・。
見た目はあまり良くないが、噛めば噛むほど味があると、まずは好評。国産小麦にはもっとがんばって貰いたいと思う出演者だが、悩ましい問題も残る。国産が増えるということは、農家に配る補助金が増えるということ。従来のシステムの矛盾が大きくなりそうだ。普段、気にすることの少ない「小麦」は、意外な流通システムと問題を抱えていた。

ゲストコメンテーター
加倉井 弘(農政ジャーナリスト)

 

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