現在45歳。2009年12月、ロシアのソユーズ宇宙船で2度目となる宇宙へと旅立った。宇宙での滞在期間は163日、日本人最長となった。機械や電車が好き、宇宙戦艦ヤマトのアニメが好きという普通の子供だった。高校1年の頃、スペースシャトルの打ち上げを見て「これから人間がどんどん宇宙に行く時代になる。エンジニアや医者、学校の先生など、いろいろな人が宇宙に行く時代がこれから来るんだ」と感じ、宇宙飛行士を目指すようになった。大学で宇宙工学を学び、5年間のサラリーマン生活を経て、宇宙飛行士に。しかしその後、初の宇宙飛行までの10年間は「常に訓練しながら常に評価される」日々が続いたという。

野口さんが薦める本

「宇宙からの帰還」/立花隆(中公文庫)

初版は1985年。著者はジャーナリストで、ノンフィクション作家の立花隆氏。アポロの宇宙飛行士たちを直接インタビューし、宇宙からの帰還後、彼らの世界観がどう変わったかを描いています。

宗教家・思想家になった宇宙飛行士もいれば、政治家になった宇宙飛行士もいる。平和部隊に入った宇宙飛行士もいれば、環境問題に取り組みはじめた宇宙飛行士もいる。シュワイカートの言葉を借りれば、『宇宙体験をすると、前と同じ人間ではありえない』のである。

野口さんは「宇宙飛行士が目標になった」高校生の頃にこの本を読み、その目標を後押ししてくれた本だと語ります。当時、宇宙飛行士はごく限られた人たちで、直接実体験を聞くのは非常に難しい時代。その宇宙飛行士たちのリアリティーのある話を読むことで、「宇宙飛行士が現実的な職業だ」感じるようになったそうです。
(野口)「宇宙に行って還ってくることに関してリアリティーがあったのは非常に意味があると思う。たんなる小説とか映画の世界でなくて、普通の人間が宇宙にいって帰ったときに変化がありえると、よい場合も悪い場合も含めて」

野口さんは、「宇宙飛行士の歴史書」として今回の宇宙の長期滞在中にこの本を読み返したそうです。

【宇宙×本】

宇宙に行く時、個人の荷物として本を持っていけるそうです。今回、野口さんが持って行った本は3~4冊。『宇宙からの帰還』の他に、能や茶の本を持って行ったそうです。(野口さんは能が好きとのこと)宇宙での読書はリラックスタイムのひとつだそうです。

【宇宙飛行士の"名言"】

「やっぱり競争する相手は自分。だから昨日の自分を打ち負かさなければいけないし、明日の自分との差を縮めなくてはいけないし、相手のペースは参考になるけども、私がしなければいけないのは、私が走っている線路の先をいかなければいけないこと」

「危険はあるけども、それ以上の意味のある仕事をするために宇宙にいくのであって、それが命知らずの冒険と、われわれの仕事との違い。スリルを味わうためにいくんじゃない、そこにある、その先にある意味のある仕事のためにリスクを越えていくということです」


【森本智子の取材後記】
http://ablog.tv-tokyo.co.jp/morimoto/2010/08/vol-2.html
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