現在70歳。11年前、機密機器などの開発・製造を行うキヤノン電子の社長に就任。経常利益を7年で10倍に引き上げた人物だ。自らもユニークなタイトルの著書を数多く執筆する名物社長。社長室には、壁一面に本棚がある。読む本のジャンル実にさまざま。無類の漫画好きとしても知られる。

酒巻さんが薦める漫画

「日出処の天子(ひいづるところのてんし)」全7巻/山岸凉子
(白泉社文庫)

少女漫画雑誌に1980年から5年間連載。聖徳太子を大胆な発想で描いた作品。
物語は聖徳太子が少年時代から摂政になるまで。天才かつ超能力を持つ聖徳太子はあまりの神童ぶりと冷血な態度から母親に怖れられ、愛情を受けられない。一方で男性に恋をし、思い悩む。苦しみを抱えた、斬新な聖徳太子像を描き出した衝撃作だ。

酒巻さんは、この作品についてこう語ります。
「史実をかなり徹底的に勉強して、そこに自分なりのイメージをのせて、変化させて読者にすごい衝撃を与えている」

【どんな人に読んで欲しい?】

酒巻「行き詰っている人が読んだらいいと思いますね」
森本「行き詰っている人?」
酒巻「行き詰っている人が読むとね、こういう見方があるんだと」
森本「ある意味、ポンとぬけるところがあるかもしれない?」
酒巻「そうそう」

【◎なぜ漫画?】

「漫画家は、何十年後にこういうものがあったらいいというイメージを描くので、独創性を持っている人が多い。発想力や刺激、アイデアを得られる」と語る酒巻さんは、長年、技術者としてVTRやコピー機などの開発に携わった技術者。少年時代に読んだ空想科学漫画の影響で、この道に進んだそうです。

【◎1日一冊】

酒巻さんは、もちろん漫画以外にも1日1冊というペースでたくさんの本を読んでいます。社長室には自由に出入りして、本を持ちだしてもいいそうです。

【◎"社内図書室"】

キヤノン電子の東京本社の食堂の隣には、図書室があります。
「便利ですね。これだけ書籍があれば何かしらヒントがここで得られるかなと思っています」
「学生のころよりは本を読むように心がけるようになりました」という社員の方々言っていました。本社以外にも事業所や工場にも図書室を設けていて、各地の図書室に並ぶ本の多くは、酒巻社長自身が買ったもの。読み終わったものを送っているそうです。
酒巻さんによると「本は自分の能力を高める一番の手段。逆に劣化させない手段でもある」


【森本智子の取材後記】
http://ablog.tv-tokyo.co.jp/morimoto/2010/11/post-16.html
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