2011年1月28日 11:00 PM

GUEST 026/放送作家・鈴木おさむ


現在38歳。妻である森三中・大島美幸とのユニークで愛情あふれる結婚生活を綴ったエッセイがベストセラーになるなど、公私ともに注目を集める超売れっ子の放送作家。「SMAP×SMAP」「いきなり!黄金伝説。」「雑学王」など、人気バラエティー番組を次々と生み出す。一方で執筆活動や作詞、脚本なども手掛けるなど実にさまざまな顔を持つ。

鈴木さんが薦める本
「任天堂 "驚き"を生む方程式 」/井上 理
(日本経済新聞出版社)

花札メーカーとして創業し、その後、数々のゲーム機で世界を席巻した任天堂。その独創的な商品開発の舞台裏に迫る一冊。"驚き"を生む仕組みや創業から受け継がれる哲学など、これまで秘密にされてきた「任天堂の経営術」が解き明かされています。

鈴木さんが注目するのは、「マリオブラザーズ」などの生みの親で、任天堂の成功を語るには欠かせないゲームクリエーター、宮本しげるさんのエピソードです。

それが、「ちゃぶ台返し」の精神-----。

一切の妥協を許さない「宮本流」。納得がいかない商品には、納得いくまで作りこんでから世に送り出すため、「発売中止」を命じるのです。

 仕上げの期限が迫る中でのちゃぶ台返しは、現場からみればたまったものじゃない。ただ、開発スタッフのあいだでは、恐れられている半面、どこか有り難がられているところもある。
 宮本は決してひっくり返したまま放置せず、「こうするともっと良くなるよ」と、ちゃんとお椀やお箸を並べ替えて、指針を与えてくれるからだ。(p109-110)

【鈴木さんがシビレた一冊】
「これを読んでシビレましたね・・・」鈴木さんは、このエピソードについて「その時は多分ものすごく嫌われると思うんですよ。答えは数年後にしか出ないんです。でもその数年後にこいつらをみんな納得させてやる、と思う根性がすごい」と語ります。

鈴木さんの「お薦め本」がビジネス書だったことが意外でしたが、話を聞くうちに「放送作家」という一見特殊な職業が、実は他の業種と変わらない地道な作業の積み重ねであることが分かります。

【"ガツガツ"のススメ】
鈴木さんは19歳のとき、あこがれていたラジオ局に月何百本もの「企画」を持ち込み、放送作家としてのスタートラインに立ちます。

「ネタを5本持って来いと言われて、5本持っていっても、絶対受かるわけないと思ったわけですよ。だから1本につき10本持っていけば、1個ぐらいはノーとは言わないかなと思ったんです」

あこがれの職につけることに、努力を惜しまなかった鈴木さんは、次第に放送作家として認められるようになったが、あるとき、自分に来ると思った仕事を先輩に取られたことがありました。その時、その先輩が鈴木さんのところに来て、こう言ったそうです。「僕はディレクターさんのところに"自分にやらせてくれ"って言いにいったんだよ・・・。自分がやりたいことがあったら、自分が手を挙げないと、この世界、仕事を人にとられちゃうよ」

これを聞いた鈴木さんは、最初は「超ムカついた」そうですが・・・
「よくぞ言ってくれたなと思って、タネ明かしですよね、最大の。それから自分がやりたいことを口に出して言おうと思ったんです。人はガツガツしてるって言いますけどね」と。この一件は、その後の鈴木さんの仕事への姿勢に大きな影響を与えたようです。

【"ひとつ上のステージ"】
鈴木さんが、放送作家に仕事だけでなく、テレビ出演、ラジオのDJ、作詞、執筆活動など次から次へと仕事の幅を広げるのには理由がありました。
「今のステージでずっと楽に仕事をやってたら、なかなか自分は成長しない。だから"ひとつ上のステージ"を。身の丈に合わない大きめの仕事を用意されたら、それに合うように体をトレーニングするみたいなことがある。その仕事があるからがんばれるって」
放送作家としてはトップクラスの地位にいながら、常に"ひとつ上のステージ"を目指して仕事する鈴木さん。それが次々とヒットを生み出す秘訣なのかもしれません。

【アイデアを生む"ミックスジュース"】
"好奇心が強い"と、鈴木さんは自らをこう評します。その好奇心の最大の表れが、「交際ゼロ日での結婚」だったそうです!アイデアの源泉は好奇心。常日頃、頭の中にいろいろなものをどんどん詰め込んでおくと、それをすぐに企画に使えるわけではないけど、何かの時に「頭の中の検索エンジンにキーワードを入れる」と、アイデアが出てくるそうです。「ミキサーににんじんしか入れなかったら、にんじんジュースしか出てこないけど、いろんなものを入れておくと"ミックスジュース"が出てくる」とのこと。

【本の"たすき"を渡す人を】
「精神科医の名越康文先生を。この人のモノの見方って、ドキッとすることがすごく多いんですね。だから、この人が薦める本はぜひ聞いてみたいなと。」

★鈴木さんの著書としては、「ブスの瞳に恋してる」(マガジンハウス)が有名ですが、以下の本もお薦めです。

■「テレビのなみだ 仕事に悩めるあなたへの77話」(朝日新聞出版)
キャッチコピーは、"泣けるビジネス書"。
テレビマンたちの「熱い仕事術」が綴られています。
業界は違っても、多くのビジネスマンたちが共感できるストーリーだと思います。


【森本智子の取材後記】
http://ablog.tv-tokyo.co.jp/morimoto/2011/02/post-123.html
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