現在40歳。従業員10人の大平技研社長。そして、もうひとつの顔はプラネタリウムクリエーター。小学生のころからプラネタリウムづくりに夢中になり、本格的に事業化しようと2003年ソニーを退社、その後起業した。現在、全国6つの施設が導入する大平のプラネタリウムは、実際の星空に近い最大2200万もの星を投影できる革新的なもの。(通常のプラネタリウムは6000~3万)去年10月にはインドに進出、新たな道を次々と切り開いている。

 ■大平さんが薦める本
  「イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき」
                  /クレイトン・クリステンセン
(翔泳社)

 

著者は、ハーバード・ビジネス・スクールのクレイトン・クリステンセン教授。業界のトップ企業が優れた経営を続けているにもかかわらず、これまでにない特徴、つまり破壊的技術を持つ新興勢力に敗れトップの地位を失ってしまう「ジレンマ」を解き明かしたものです。アメリカのビジネスマンたちに一大ムーブメントを引き起こした一冊。

破壊的技術は、従来とはまったく異なる価値基準を市場にもたらす。
・・・破壊的技術には、そのほかに、主流から外れた少数の、たいていは新しい

顧客に評価される特長がある。

「革新的なプラネタリウムをなぜ個人が開発できたのか?」そう聞かれ、大平さん自身も答えが分からなかったときに、この本に出会ったそうです。

「破壊的技術が市場をどう変えるか」「破壊的技術を生む挑戦がいかに大事か」が描かれていて、今や一時下火だったプラネタリウム界を引っ張る存在となった大平さんと重なる部分が感じられます。

 


【"原動力"】

客が「わーっ」ってどよめいたり、自分がこだわった部分に「良かった」と言ってもらえたり・・・、世の中になかったものを生み出した瞬間や生み出せるとわかった瞬間のゾクゾクとした高揚感が、大平さんの原動力となっているそうです。

実は大平さんのプラネタリウム「メガスター」は、これまでのプラメタリウムとはあまりに違うため、当初プラネタリウム業界からは受け入れられなかったそうです。まず一般の客から支持を集め、その後ようやく業界からも認められるようになったとのこと。


個人の力で不可能とされた"桁違い"のプラネタリムを生んだ大平さんの長い道のりについては、以下の本に詳しく書かれています。

■大平さんの著書
  「プラネタリウムを作りました。

   -7畳間で生まれた410万の星、そしてその後」(エクスナレッジ)

 

大平さんのプラネタリムは以下の施設で見ることができます(3月現在)


 道の駅・富士川楽座
 山梨県立科学館
 神奈川工科大学厚木市子ども科学館
 川崎市青少年科学館
 日本科学未来館
 プラネタリウムBAR

 横浜モバイルプラネタリウム

 

大平さんの夢はプラネタリムが「昔のような画一的なイメージではなく、子どもの教育や大人の癒しなどいろいろなことに使われるありふれた空間になる」ことだそうです。


【どんな人に読んで欲しい?】

新しい技術に取り組む人とか、みんなが読むといいと思う。
自分が作ってるものがどういうポジションがあるのかが分かる。

【本の"たすき"を渡す人を】

「本上まなみさんを。やわらかい感覚とか、感受性のすごくソフトな人だと思う」

 

【森本智子の取材後記】

http://ablog.tv-tokyo.co.jp/morimoto/2011/04/post-128.html

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