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2012年9月17日放送

鉄道が世界の街を変える!

沸騰現場の経済学

常に変化・進化を続ける世界経済。「未来世紀ジパング」取材団は、変化の起きている“沸騰する現場”に直撃取材!日本ビジネスマンが見たことのない世界の今をレポートする。
そして、スタジオでは遠くに思える世界の現場と日本の繋がり、さらには日本の未来にどう影響があるのかを分かりやすく、かつ専門的に解説。

鉄道が世界の街を変える!

いま、九州の観光地が沸騰している。鹿児島・指宿温泉など元気のなかった観光地もにぎわいを取り戻しているという。その鍵となったのが、JR九州の独自の取り組みだ。去年開業した九州新幹線、それに接続する「たまて箱」「あそぼーい!」といったユニークな観光列車が予約も取れないほどの人気ぶりなのだ。「鉄道は人を運ぶだけじゃない!」鉄道の概念を変えたと言われるJR九州の観光列車戦略に未来世紀ジパングのカメラが迫った。
その一方で、かつては邪魔者扱いされ、街から姿を消した路面電車が今、世界中で華麗なる復活を果たしている。それは"LRT"という新しい交通システム。フランス、アメリカ、そして冨山で、街の活性化に大きく貢献していた。

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放送内容詳細

鉄道が街を変える(1)…JR九州の観光列車

九州に大人気の観光列車があるという。「指宿のたまて箱」号、通称・いぶたま号だ。鹿児島中央駅から指宿温泉へ客を運ぶ。去年、JR九州が地元のローカル線を大改造して作った。乗ってみると車内の様子が変わっていることに気づく。座席の半分は窓の外を向いている。電車が走り出すと、座席の前には錦江湾の美しい風景が現れる。まさに絶景を独り占めの特等席だ。また、車内には本棚があり「日本の昔話」などの本が…子供が夢中になって読んでいる。さらに、乗っていると窓の外には、電車に向かって手を振るたくさんの地元の人たちの姿が…学校のベランダから…花畑の中から…乗客たちはその様子に感動、思わず手を振り返す。この体験がしたくて、観光客が全国から押し寄せる。そのおかげで、指宿温泉にも人が溢れていた。
しかし、この路線自体は意外なことに赤字だと言う。九州に9路線の観光列車を走らせるJR九州、そのどれもが赤字だが、地域を活性化する狙いがあったのだ。

鉄道が街を変える(2)…次世代型の路面電車LRT

いっぽう、鉄道を使ったある取り組みが成功し、世界中が注目している街があるという。
フランスのストラスブールだ。実はこの街では、車で中心部に入ることができない。街の真ん中は、まさに歩行者天国だ。人々はみな、車を使わず路面電車でやってくる。LRT(ライト・レール・トランジット)と呼ばれる、流線型の近未来的なデザインの路面電車だ。超低床で高齢者・車椅子でも乗り降りが楽、走行音も静かで窓が大きく開放的、ラッシュ時には連結して大量に人を乗せることも可能だ。ストラスブールでは18年前に車を規制し、LRTを導入した。すると、渋滞が解消されるだけでなく、郊外から人がやってきて街がにぎわうようになった。
この次世代型電車と呼ばれるLRTは、冨山市でも6年前に導入されている。そのおかげで高齢者の外出が一気に増えたという。LRTを推進してきた森市長はこういう。「LRTはひとりひとりの市民の暮らし方に刺激を与える、暮らし方を変えるツールだ」

NAVIGATOR

吉崎達彦(双日総合研究所取締役副所長・主任エコノミスト)

未来世紀ジパング3回目の登場。1960年生まれ。一橋大学卒業後、1984年に総合商社日商岩井(現双日)に入社。同社調査・環境部、ブルッキングス研究所客員研究員、経済同友会調査役、日商岩井総合研究所調査グループ主任エコノミストなどを経て現職。
著書に「オバマは世界を救えるか」「1985年」「アメリカの論理」など多数。

未来予測

鉄道が日本人をかえる

 日本人は時間に正確だと言われている。しかし、江戸時代の人々には1分という感覚などなかった。それを変えたのが、国鉄(日本国有鉄道)だと吉崎は言う。国鉄が世界でもまれに見る定時運行を、100年以上続けてきたことが日本人の「時間に几帳面な性格」を作ったと言えるだろう。
 鉄道が「安く、大量に、安全に人を運ぶ」という使命の時代から「楽しく、優しく、魅力的に人を運ぶ」時代に変わり始めている。それは街や生活だけでなく、日本人の性格に影響を与えるものになるに違いない。

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ご注意下さい

最近、「未来世紀ジパング」に出演できると持ちかけて、多額の金銭を要求する業者があるとの情報が寄せられました。
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