地球VOCE
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第157回 5月17日(金)放送
未来を切り開く学校づくり
躍動のアフリカと手を携えて。第5回アフリカ開発会議を控え、今注目されているアフリカ支援。今回は、子どもたちに平等な教育を与える「学びの場」を広げるために奮闘した女性をご紹介します。

お会いしたのは、齋藤由紀子さん。2年半、ニジェールで教育支援の活動を行っていました。 「初めて行った時は、子どもたちを学校に送りたいけれども、教室が無い、教科書が無い、机が壊れていているなど、それを改善する術がなかったんです」と、齋藤さん。

世界最貧国の一つと言われるニジェール。初等教育の就学率は、世界でも最低レベルです。 さらに学校や道具が足りない状況。 しかし行政の主導では学校の環境は、なかなか改善されず、住民たちの学校に対する関心も低かったと言います。
「日本では6歳になれば小学校にあがるというのが当たり前ですが、アフリカでは学校に通いたいけれども通えず、親御さんの手伝いをしている子どもたちがいるという…、これが現実なんだなと思いました」と、齋藤さん。

そこで齋藤さんたちは、学校の運営を行政だけが行うのではなく、住民が中心となって活動できるよう体制を変更。住民や保護者が自ら学校を、改善できるようにしたのです。
「地域の人や、保護者の方、学校の先生、あとは教育行政官が一つになって学校運営委員会というのを機能させました」と、齋藤さん。
「日本で言うPTAみたいなものですか?」と、紀香さんが尋ねると、 「そうですね、そこに地域の人たちも一緒に なって子どもたちの環境を改善するというプロジェクトです」と、教えてくれました。

名付けて「みんなの学校プロジェクト」。 学校の改善点を話し合うため地域集会を開くように働きかけました。
今まで、学校に関心の無かった人たちも、子どもたちのために出来ることを自ら考え、提案するように…。
すると瞬く間に学校が変わり始め、多くの子どもたちが通うようになったのです。
「学校に興味のなかった方も活動に参加することで興味が出てきたんです。エネルギーが全体に伝わった結果なのかなと思っています」と、齋藤さん。
24校から始まったこの活動。2012年には、ニジェール国内だけで14000校にまで広がり、就学率も飛躍的に改善されたのです。

齋藤さんは、ある保護者の言葉が今も胸に残っていると言います。
「一人の女性が『自分の小さい時は勉強が出来る環境になかったけれど、今の子どもたちには教育を受ける大切さなどを伝えて行くことが自分の使命だ』なんて言いながら、自分の想いを共有してくれたんです。そういう時間や場に出逢った時が嬉しかったですね」と、齋藤さん。

大きな広がりを見せるこの活動。 子どもの未来に希望を託す大人たちの想いが、形になりつつあります。
『私たちは、世界と共にある』
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テレビ東京