2018.01.22

脱帽... 絶対王者・水谷も認める張本の驚異的な成長スピード

水谷隼 Photo:Itaru Chiba

 熱戦に次ぐ熱戦で幕を閉じた「天皇杯・皇后杯 平成29年度 全日本卓球選手権大会」<2018年1月15~21日/東京体育館>は、張本智和(JOCエリートアカデミー)が男子シングルスで史上最年少初優勝。自身が今大会最大の目標としていたジュニアの部でも念願の初優勝を遂げ、2冠を達成した。弱冠14歳にして日本の頂点に立った張本を、全日本通算9勝の王者・水谷隼(木下グループ)はどう見ているのだろう?

【写真】平成29年度 全日本卓球選手権大会ギャラリー

 昨年の全日本選手権はジュニアの部の準々決勝で敗れ涙を飲んだ張本智和は、この時の悔しさをバネに1年で大きく成長した。そのスピードには誰もが舌を巻く。今年の同大会男子シングルスの決勝で14歳下の張本に敗れ「完敗」を認めた水谷隼(木下グループ)もその一人だ。ゲームカウント2-4で負けた試合直後、記者会見で語った水谷の言葉がそれを裏付けた。

水谷隼 Photo:Itaru Chiba

「彼の強烈なチキータだったりバックドライブが僕のフォアサイドに来るとは想定していたが、予想以上に質の高いボールで最後まで対応できなかった」

「一つ一つの技術の精度も格段に上がっているし、フォアハンド、バックハンドのボールの威力もすごく質が高くなっている。守っているだけではなかなか勝てない」

「今までたくさんの中国選手と試合をしてきたが、張本は彼らと同じレベルにいると感じた。もし今日のプレーが特別ではなく、いつも通り100パーセントの力だとしたら、何回やっても僕は勝てないと思う」

「一番驚異だったのはバックハンド。最近は世界でもバックハンドが強い選手が台頭していて、その中でも張本のバックハンドは中国の若手で一番期待されている樊振東選手と同じように驚異だった。(自分が負けた昨年の)世界卓球の時とは全く比べ物にならない」

「世界卓球の時に比べると戦術もすごく成長したし、凡ミスも少なくなっている。体格も身長が伸びて世界のトップ選手と変わらない。彼の成長スピードはものすごい。去年の全日本選手権や世界卓球より数倍強い。他の日本人選手、誰がやっても間違いなく勝てないだろう」

 張本の強さをここまで認める水谷が最後に思わずこぼした本音がしょっている。「張本が来る前にたくさん優勝しておいてよかった」と笑う水谷。今の張本はそれぐらい強く、「何回やっても(勝つのは)厳しいような気がする。今まで戦った全日本の中で今日の試合が一番しんどかった」と会見を締めくくった。

(文=高樹ミナ)

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