| 日経スペシャル「ガイアの夜明け」 11月21日放送 第239回

「フリーペーパー協奏曲
~拡大する“0円雑誌”の仕掛け人たち~
」
フリーペーパー、いわゆる“0円雑誌”は今や900社以上から出されており、その数、1200以上で総発行部数は90億部を超えると言う。北は北海道、南は沖縄県まで“0円雑誌”が、全国的な広がりを見せている。
このフリーペーパー市場が今、さらに変化をし始めている。読者層を絞り込んだ「雑誌型」が増え始めているのだ。その先駆けとも言える、リクルートの「R25」は、この11月に女性版として「L25」を創刊し、さらに攻勢を強める。一方、「東京ウォーカー」などの有料情報誌で知られる角川クロスメディアも、このまま手をこまねいているわけにはいかない、とばかりに“0円雑誌”に挑み始めた。 さらに、こうしたフリーペーパー市場の拡大になんと地方自治体も目をつけ始めている。しかしこうした市場拡大の一方で、手に取ってもらえないフリーペーパーは次々に淘汰されていく。果たしてどんな記事で、どんな仕掛けを作れば、混迷する市場で生き残っていけるのか?
“0円雑誌”の舞台裏を描く。 |

| 【“0円雑誌”の仕掛け人 リクルートの新たな戦略】 |
駅のホームに置かれた、専門のラック。そこに通勤客の手が次々と伸びる。これは毎週木曜日朝の「R25現象」と言われている。「R25」とは活字をあまり読まないとされる団塊ジュニア層(25歳~35歳)をターゲットに絞った“0円雑誌”だ。国道16号線の内側にある駅のホームやコンビニに設置した4700ヶ所のラックに毎週60万部を置く。
この「R25」は雑誌型“0円雑誌”ブームの走りと言われている。仕掛け人はリクルート。そのリクルートがこの秋、新たなフリーペーパーを発刊した。それは「R25」の女性版と言える「L25」。そして新雑誌発刊の責任者は、R25の編集長、リクルートの藤井大輔さん。“0円雑誌”は有料雑誌のように売れば売るほど儲かるものではない。0円で配っても採算の取れるように企業から広告を集めなければいけない。そのためにも、ターゲットである女性に読んでもらえるような誌面作りをし、女性が手にとってくれるような場所に置く必要がある。“0円雑誌”ならではのビジネスの裏側を描く。
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| 【有料情報誌の出版社も「0円雑誌」に挑む 角川クロスメディア】 |
「東京ウォーカー」「横浜ウォーカー」などの情報誌を出版する角川クロスメディア。有料雑誌の売り上げが低迷する中、東日本高速道路(株)と組みサービスエリアに無料で置く「ハイウェイウォーカー」を創刊。そこに、高速道路沿いの行楽情報や、グルメ情報などを載せている。有料雑誌を出す出版社がフリーペーパーという新たな「活字メディア」への挑戦だ。
情報だけではなく、読者へきちんとメッセージを伝える。出版社としての意地がある。仕掛け人の営業マンに密着。出版社のプライドをかけた営業マンの姿を追う。
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フリーペーパーの威力に地方自治体も目を付け始めた。仕掛けるのは、大阪府庁。大阪府は4月、広報室に海外広報グループを結成、6名のスタッフがフリーペーパー創刊の企画にあたろうというのだ。
なぜならば、海外で売られているガイドブックには大阪は「汚い、ごちゃごちゃしている、ジャパニーズマフィアが多い」とあまりイメージ良くは書かれていない。そこで自分たちでフリーペーパーを発刊し、大阪の良さを海外の人たちにアピールし、もっと大阪に観光客を呼ぼうと考えたのだ。
ターゲットはアジア。フリーペーパーには、大阪の伝統文化などの他、中小企業の先端技術も紹介。その先には海外からの投資にも結びつけたいと考えている。11月発行の創刊号は、中国5万、韓国2万,5千部、シンガポールなど英語5万部の予定だ。自治体として海外で創刊するのは全国でも初めての試み。果たしてその効果は?
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