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日経スペシャル「ガイアの夜明け」 7月27日放送 第119回

「規制のカベを突き破れ」
~検証!構造改革特区~

小泉政権の経済活性化政策の目玉として始まった構造改革特区。
バブル崩壊以降、省庁の縄張り意識や業界との癒着、前例主義といった"霞が関"の常識、そして古いシステムに執着する中央官僚は日本の隅々に管理主義を染み込ませ、日本経済の閉塞感を増幅したといわれる。そうした閉塞感を打ち破って、地域を活性化させるために、特定の地域にだけ実験的に規制緩和を認めようという制度が始まったのだ。
手足を縛る仕組みに風穴を開け、死角となっていた「自由の領域」にビジネスチャンスを探そうとする地方や民間。一方で、霞が関の官僚や既得権のある業界団体にとって、改革の地鳴りは矛盾をはらんだ規制の堤防を崩すアリの一穴とも映る。
第1回目の特区認定から1年がたったいま、改革は進んでいるのか、日本は変われるのか。動き始めた特区の現場から報告する。
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【特区ってなんだ!?】

構造改革特区に先行して始まった特区がある。沖縄の経済特区だ。これは本土に比べて経済面での遅れが顕著で、失業率も全国最悪の沖縄を活性化させようと沖縄振興特別措置法で認められたもの。
金融やITなどの分野で、税制を優遇することで企業の進出を促そうというもので、欧米や中国などでもよくみられる制度だ。進出企業にとって税制優遇という目に見えるメリットがあり、地域経済活性化策として期待されている。しかし一方で、税制優遇は「一国ニ制度」につながるという批判もあり、歴史的背景を持つ沖縄以外に広げにくいのも事実だ。
一方の構造改革特区は、税制や補助金の優遇は一切なし。その代わりに地方自治体や民間企業が独自のアイデアで規制緩和を提案できるという、世界的にも例がない新しい制度だ。アイデアを出して申請した地域を特区に認定し、うまくいけば全国的な規制緩和に広げようという、「経済の実験場」という意味合いもある。
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【株式会社が大学に参入】

大学在学中にマーケティングの会社を起業し、その後も次々と会社を立ち上げたツタヤオンラインの創業者でもあるベンチャー起業家、藤本真佐さん(36歳)。彼が社長兼CEOを務めるのが、IT系の人材育成をしているデジタルハリウッド。
藤本さんは今年4月、構造改革特区によって、日本で初めての株式会社立大学院をスタートさせた。これまで大学や大学院の設立は国か自治体、学校法人にしか認められていなかった。「利潤を追求する株式会社に教育は任せられない」という発想が根強くあったからだ。
「大学経営で儲けるつもりはない。IT業界に不足している人材を育てる必要に迫られている」と話す藤本さんは、大学院に続いて来年4月に開校する4年制大学の申請に動き出していた。しかし、大学の認可をする審議会のメンバーは既存の大学の教授たち。藤本さんが申請する教員や授業内容は、審議会の常識とかけ離れていた…
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【規制の本丸に挑む】

これまでに認定された特区は386件。数は増えたが、中身は小粒というのがもっぱらの評価。省庁や既存の業界団体の抵抗をなかなか崩せないのが、その原因の一つだ。中でも、規制が厳しいのが医療の分野。議論された株式会社による医療への参入にも、厳しい制限が設けられた。厚生労働省と日本医師会という"巨大な壁"が、規制緩和を阻んでいるとも言われる。
そんな医療の世界でも、改革への動きが出ていた。日本医師会の会員でもある病院の理事長が特区申請に乗り出したのだ。「現場が必要を感じているのだから、規制を緩和するしかない」。果たして認定されるのか。改革への第一歩が踏み出された。
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【105年ぶりの"合法的"ドブロク】

かつてドブロク造って刑務所に入れられた男がいた。川崎磯信さん。国の減反政策に反発して当時の食管法に違反するヤミ米を販売、さらに酒税法に違反するドブロクを造って売ったのだ。「ドブロク造って誰が被害にあうのか。おかしな規制はなくさなきゃいかん」。いまでも懲りずにドブロク造りを続けている川崎さんはそう主張する。
そんなドブロクが今年の春、構造改革特区の名のもとに合法的に造れるようになった。柳田国男の「遠野物語」で知られる岩手県遠野市。河童で有名な民話のふるさとだ。この遠野市が地域の活性化のために申請したのが「ドブロク特区」。明治以降、酒税法で禁止されていたドブロクを農家が造れるというものだ。市の呼びかけに真っ先に手を上げたのは、山奥で民宿を経営している江川幸男さん(55歳)。江川さんの父親は、戦後に開拓団として山を切り拓き、遠野に住みついた。江川さん一家は今でも米や野菜を作りながら牧場の経営やイワナの養殖をし、さらにクマや鹿も捕まえて食べていて生活の基本は自給自足。「生きるために知恵を絞ってきた」というその開拓精神から、105年ぶりの"合法的"なドブロク造りに挑戦した。
特区によって復活したドブロク。しかし、江川さんの成功の裏で、申請したのに認めてもらえないと泣いている農家もあった…
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