日経スペシャル「ガイアの夜明け」 10月13日放送 第387回 感染爆発…企業は戦う ~猛威振るい始めた新型インフルエンザ~
新型インフルエンザが猛威を振るい始めた。患者の急増とともに脅威なのが、経済への打撃だ。世界銀行も新型インフルエンザが世界のGDPを5%引き下げると予測している。グローバル化が進む中、世界的流行を封じ込めることはもはや不可能だ。 ある大手空調メーカーは、インフルエンザに対応した新型の空気清浄機を開発、生産に力を入れる。だがその裏では、主力工場から感染者が次々と出て対策に追われていた。工場のラインを止めることなく流行期を乗り切れるか…。一方、子ども向けの人気テーマパークでは、施設内で感染が広がるような事態になってはならぬと、賑やかな舞台裏でスタッフが感染対策に追われていた。いま企業は、地震や災害ではなく、ウイルスに対する危機管理が問われているのだ。こうした中で存在感を増しているのがリスクコンサルタント。感染拡大の予兆を捉えようと、“新兵器”を携えて自治体の対策作りに乗り出した。 病原性のウイルスが世界中に広がり、経済活動を揺るがしかねないという新たな時代に我々は突入した。ウイルスに対する企業防衛…新型インフルエンザと対峙する人たちを追う。
新型インフルエンザの大流行で注目を集める空気清浄機。ダイキンは、インフルエンザウイルスを4時間で死滅させられる技術を搭載した新商品開発を進めていた。その実証実験は、ウイルス株を国内で入手することが難しいためベトナムの研究所で行うことに。だが、ベトナムでも患者が多く発生し、なかなか実験の順番が回ってこない。「空気清浄機で問題が全て解決することはない。しかし手助けすることはできる」と実験への思いを語る開発担当者の香川さん。ようやく実験開始の連絡が届き、香川さんは早速ベトナムへと乗り込むが、待っていたのは思いもよらぬ事態…。 一方、開発現場とは別にダイキンは、感染者が出ても事業がストップしないようにする「事業継続計画」の強化に乗り出した。キーワードは「多能工化」。分業化が進む製造ラインで、一人が一つのことだけではなく、いろいろな仕事ができるようにしようというのだ。主力工場の製造現場トップの小倉さんは「研修道場」での従業員の技術指導に力を入れる。そんな中、工場内に新型インフルエンザの感染者が出た…。新型インフルエンザに効果があると謳う空気清浄機を発売しているメーカーが新型インフルエンザによって工場閉鎖になればその影響は計り知れない。生産ラインを止めるな!巨大向上が感染拡大に立ち向かう。
集団感染の発生源になると見られているのが「学校」だ。WHOも、学校を閉鎖することで感染拡大を遅らせることができると指摘している。生徒の中に感染者が出た場合、いつ学校閉鎖に踏み切ればいいのか?迅速かつ重大な判断を迫られる自治体。だが散発的に発生する患者情報を集約するのは難しい。企業などのリスク管理を請け負うコンサルタント会社「パスコ」が自治体とタッグを組んで、感染拡大の兆しを捉えようと初の試みに乗り出した。 場所は佐賀県。新たにスタートさせることにしたのが、県内のすべての学校に休んだ生徒の数を入力してもらい、県の対策本部で情報をいち早く収集しようというシステムだ。 この日、パスコの担当者が県内の学校関係者を前に入力方法を説明。感染のピークを前に、システムが稼働を急ぐ。果たして、感染拡大の兆しを捉えることはできるのか?
学級閉鎖が相次ぐなど子どもへの感染が広がる中、子ども向けの人気テーマパーク「キッザニア東京」では、感染対策に神経をすり減らしている。遊びながら職業を学べるという“体験型”を売りにしているだけに、閉鎖空間である施設の中で子どもたちは様々な備品を触ることになる。 そして流行期に入った10月、キッザニア東京は3周年の重要なイベントを控えていた。記念の催しをすると共に、新たに入れ替えたパビリオンをお披露目するのだ。普段より多くの来場者を迎え入れるイベント。感染がここで広がるようなことがあってはならない――キッザニア東京は万全の対策を期すべく乗り出した。