日経スペシャル「ガイアの夜明け」 11月2日放送 第441回 いま!ホテルが面白い~異色チェーン vs 伝説の老舗~
いま、東京のホテル勢力図に大きな変革が起きようとしている。バブル期のトレンディースポットであった「赤プリ(現・グランドプリンスホテル赤坂)」が、来年3月に閉館に追い込まれる一方、千代田区永田町にある老舗の「キャピトル東急(同ザ・キャピトルホテル東急)は超高級路線で4年ぶりに新装オープンを果たした。さらに、急伸するビジネスホテルチェーンの「アパグループ」は「今が100年に一度のチャンス」と東京の土地を買いまくり、新しいホテルを建て続けている。2008年のリーマン・ショック以降、東京のホテル需要は大きく減少していといわれる。その東京を舞台に繰り広げられる新たなホテル戦争を追った。
来年3月の閉館に向けて、赤プリ(グランドプリンスホテル赤坂)が“最後のおもてなし”に動き始めた。バブルを謳歌した世代が、25年ぶりの同窓会を赤プリで開催。参加した40代後半の主婦の口からは、思わぬ“思い出”話が飛び出した。そして、50年前に赤プリの旧館で結婚式をあげた70代の高齢夫婦のため、シェフは当時の婚礼メニューを再現してもてなした。
東京の土地を買いまくっている人物がいる。全国でビジネスホテルチェーンを展開する「アパグループ」の元谷外志雄・代表(66歳)。あの「帽子の社長」のご主人である。 西武グループが所有していた国内最高層・50階建ての「幕張プリンス」を買収すると、会議室を壊して巨大浴場に改装するなどして、黒字化させた。そして現在、東京で12棟のホテルを同時に建築している。先を見越す独自の感性でバブル崩壊を読み切り、耐震偽装問題で受けた損害をもチャンスに変えた。「世界でいま、一番ビジネスチャンスが広がっているのは都心だ」と語る。その元谷代表のビジネスシーンに初めてカメラが密着する。
10月22日に4年ぶりにリニューアルオープンした「ザ・キャピトルホテル東急」。かつてはビートルズをはじめ、マイケル・ジャクソンなど名だたる外国人スターが宿泊した老舗ホテル。永田町という場所柄、数々の政治の舞台にも登場した。そのキャピトルの新戦略は「超高級」路線。標準的な部屋で1泊6万5000円と、外資系高級ホテル並みの料金を設定した。デフレ不況下で、どう客を呼び込むのか。 定年で引退した“名物コンシェルジュ”が復帰。1万人の顧客名簿で営業攻勢をかける。さらに、高級エステとルームサービスを組み合わせた「お得な10万円プラン」を投入。新入社員たちは、キャピトルのサービス哲学である「間(ま)に心を込めるもてなし」を身につける厳しい研修が続く。オープン後の客室稼働率をどこまで上げられるのか。