• 親子のつながり、人と地域のつながりを撮り続ける

3/2 #021 「女川を撮り続ける」
鈴木 麻弓さん

TOKYOガルリ。私のギャラリーにようこそ。
今回は、宮城県女川町出身のフォトグラファー 鈴木麻弓さんがいらっしゃいました。
鈴木さんは津波でご両親と実家の写真館を失いました。現在は、神奈川県の自宅と女川町を行き来しながら
女川の人々を撮り続けています。

はじめに、亡きお父様のカメラを見せていただきました。このカメラは被災後初めて鈴木さんが女川町に入った時、自宅跡地で見つけた物だそうです。それは両親からの「写真を頑張って続けていけよ」というメッセージのように感じたと鈴木さんはおっしゃいます。

鈴木さんの著書「女川 佐々木写真館 2011年3月11日、その日から」を読ませていただいたのですが、女川の人たちの写真から「生きていくぞ!」という強い意志のようなものを感じました。鈴木さんが撮ったまなざし、強く印象に残りました。 鈴木さんは、これらの写真を撮った時を振り返って「みんな家族を失って悲しみの最中ではあったけど、どの人も“負けねえぞ!”と言っていた」と話して下さいました。

町の皆さんがナイーブになっている時期に、どうしてこのような写真を撮ることができたのでしょうか。
鈴木さんは町内の各避難所を回っていて、行く先々で「あつちゃん(鈴木さんのお父様)の娘だ」と歓迎されたそうです。お父さまが地域の人々と鈴木さんをつなげてくれたのですね。

今回、私のギャラリーには鈴木さんの作品、「親子の絆」シリーズを飾らせていただきました。
どの写真の親子も凛とまっすぐ立っているのが印象的です。一生懸命生きることで、未来はつくられていくのだと想像できる写真です。
鈴木さんがお父さんから正式に稼業を継げなかった自分の心残りを、周りの親子に託して撮った気持ちが「親子の絆」シリーズの裏側にあるそうです。
この写真を通じて、親子のつながり、人と地域のつながりを感じ取ってもらえたら嬉しいと鈴木さんはおっしゃっていました。

現在鈴木さんは、お父様が使われていたカメラと同じ型のカメラで、女川を撮ることにチャレンジしているのだそうです。すごく素敵なことだと思いました!
お父様もきっと喜んでらっしゃることでしょう。

お客様紹介トップへ戻る

東京都