• 木目込みの技の可能性にチャレンジしたい

12/19 #114「伝統の技で新たな形を」
柿沼利光さん

TOKYOガルリ。私のギャラリーへようこそ。
今回は、東京の伝統工芸、江戸木目込み人形の職人、柿沼利光さんがいらっしゃいました。柿沼さんは祖父の代から受け継いできた伝統の技で、新たな作品を生み出しています。

柿沼さんが木目込み人形を持ってきてくださいました。お雛様も可愛いですが、招き猫もひとつひとつ表情が違って可愛らしいです。「やっぱり同じように作っていても、手仕事という部分があるので、若干表情が変わってくるのと、着せる衣装によっても見え方が変わってくる」と柿沼さんは言います。「それが面白いところのひとつかなと思いますね。」

そもそも、木目込み人形というのはどのような人形のことを指すのでしょうか。
胴体に溝を掘り、その溝に布を敷いて押し込む、つまり木目込むことで作られるのだそうです。昔は、木から彫刻刀で胴体を掘り出していたのですが、量産ができないので、現在は型を取って樹脂で胴体を作っています。
製作工程の多い木目込み人形は、分業制で作られています。筋を掘る人、ボディを成形する人、布を着せる人など、別々の人が担当しています。その中で柿沼さんは企画やデザインなど、プロデュースすることが多いそうです。

3代続く家業を継ぐのは、自然なことだったのでしょうか。
幼い頃から作業場に出入りしていたという柿沼さんですが、「私も20代の頃は違う仕事をしておりまして、実際、思い悩むところもありましたけれども、作業場を仕切る人が高齢になり、親から次の人が欲しいという話になりました。」と振り返ります。「学生の頃もいくらか人形制作には携わっていましたので、やろうかということになりましたね。」

柿沼さんが仕事を続けていて嬉しかったことをお聞きしました。
入って2年目の頃、店頭に立って商品説明をしていた時に、自分が作った物を思い入れ強く説明をしていたら、「これ素敵。あなたの名前でこの商品を提供して欲しい」と言われたことがあったそうです。柿沼さんは「すごく嬉しかったですね。」と言います。忘れられない思い出ですね。

柿沼さんの今後の夢や目標を伺いました。
「最近、東京手仕事プロジェクトで作っているトレイがあるんですけれども」と柿沼さんはトレイを見せてくださいました。「会津塗とコラボして作った商品になるんです。」と柿沼さんは言います。木目込みの技の可能性が広がっているんですね。「今まで触れ合うきっかけのなかったお客さんと触れ合うきっかけになっていますので、新しいものにどんどんチャレンジしていきたいと思っています。」と、柿沼さんは語ってくださいました。これからが楽しみですね。

【国営昭和記念公園 Winter Vista Illumination 2016 展示】
12月3日(土)から25日(日) イルミネーション点灯17:00〜(閉園21:00)
日本の美エリアにて伝統工芸品がライトアップされています。
URL:http://tokyo-craft.jp/develop/exhibition9/

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