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2010年3月18日放送
#20

『社寺工舎(後篇)』

2週連続でお届けする宮大工の世界、後編はいよいよ建築現場へ。
宮城県仙台市にある大満寺では本堂の新築工事の真っ最中。
たくさんの職人の心と技がひとつになって本堂が造られていく様子を、大きな壁を乗り越えようとしている若き棟梁の姿と共に描きます。

いよいよ佳境を迎えたお寺の新築工事。
作業しているのは一般の大工さんとは違う宮大工と呼ばれる男たち。
寺社、仏閣を専門に作っている。
本堂になる高い屋根を自由自在に動き回る・・・

こちらは仙台にあるお寺、大満寺の新築工事現場。
運ばれて来た部材を大勢の宮大工たちが次々と組み上げていく。
一部の所しか釘を使わない。
そこには、受け継がれて来た伝統の技がある。

社寺の建築でイチバン大事なことは?

社寺工舎代表 菊池恭二さん
「やっぱり建物の
 プロポーションですよね。
 ここだけ見せたいって言う物をね
 付けると、それはやっぱりくずれるんですね。
 長い間経験すれば、やっぱりこれが
 良いんだよなっていう物が
 見えてくるんですよ。」

今回、棟梁に抜擢されたのは大きな現場は初めてという安藤さん。
彼は今、棟梁として大きな壁を乗り越えようとしている。

安藤 賢さん(宮大工歴13年)
「職人さんが一杯いるとやっぱり上手く伝えられなかったりとか
 現場がスムーズに回らないとか反省する所ではあるんですけど。」

菊池恭二さん
「彼は多分、凄い重圧の中でね
 ここ2ヶ月、3ヶ月、夜も眠れない時もあるだろうし、
 それ位の心配をして、こういう仕事をなし得ないと、
 もうワンステップ大工としての成長はないんですね。」

木は生き物。温度や湿度によって縮んだり膨らんだりする。
宮大工の棟梁は、それを計算して、部材造りの段階から数ミリの誤差も許さない。
現寸書きから加工した木が現場でピタリと組み上がっていく。
そして、ベテランから若手まで大勢の大工を一つにまとめるのも棟梁の仕事だ。

「最初の頃は好きと思わなかった。
 今は好きだね。
 振り返ったら好きだね。」

「努力している所を見せないと
 仕事を与えてもらえないという所もあるので、
 どれだけ自分をアピールしていけるかですね。」

和をもって大仕事を成す。
それが宮大工の棟梁。
みんなの熱い思いはやがて形となって
未来へと受け継がれていく。

撮影後記

前回ご紹介した「社寺工舎」。いよいよ、宮大工さんたちが手掛けている現場を訪れた。青空に恵まれ、最高のロケ日和!!宮城県仙台市にある「大満寺」。
このお寺の仏閣を建立しているのだ。大勢の宮大工さんたちが組み立てられた急な角度の屋根をグングン登りながら作業をしていた。高さは3F建てのビルと同じくらい。
超怖い~!社寺の屋根でイチバン苦労するのは『そり』。数ミリ単位で計算され、図面と格闘しながら組み立てていく。まさに匠の技!さらには昔からの伝統技法で寸法通りの木材を組み合わせて、はめ込んでいく。木は、温度や湿度で収縮する。それも計算しながら建てられている。そして、親方の一言で数十人が機敏に動き、みんなの力の結晶は出来上がっていく。本当に素晴らしい技術を目の当たりにし、僕は感動した!!
今回は建物の高さを見せるのに、クレーンでカメラをつってもらい、撮影した。
僕の中では素晴らし画が撮影できたと思う。
多くの宮大工の手で建物が組み立てられていき、みんなの情熱で完成する。
僕たちの仕事と共通する部分が感じられる。僕もここまで情熱を持って「イチバン」を作り続けていきたいと思う。

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