第26回(9/26放送分) 「くらしの中の「契約」 ― 契約をやめるには ― 」

シリーズ「くらしの中の「契約」」の最終回。
先週(9/19放送)は、契約をやめる方法として訪問販売や電話勧誘販売、マルチ商法など法律で決められた場合にのみクーリング・オフができ、自分から店舗に出向いて商品を購入した場合や通信販売はクーリング・オフできないことを取り上げた。
今回は、クーリング・オフできない場合の契約をやめる方法のうち、特定商取引法と消費者契約法による取消しについて国民生活センター相談部 須黒真寿美主任相談員に話を伺った。
特定商取引法では訪問販売、電話勧誘販売やいわゆるマルチ商法、内職商法、英会話教室や家庭教師の契約などのサービス取引の5つの取引形態で、勧誘のときに事業者が重要なことについて事実と違う説明をしたり、隠していたために誤解して契約してしまった場合に取消しを求めることができる。
また消費者契約法では、勧誘のときに事業者が重要な事実について嘘を言ったり、不確かなことを断定的に言ったり、有利なことばかり話して不利益になることをわざと言わなかったりして内容を誤解したまま契約した場合や、消費者が「帰って欲しい」と言っても帰ってくれない、逆に「帰りたい」と言っても帰らせてくれないというような強引な勧誘で契約した場合に取消しを求めることができる。
取消しはクーリング・オフと違い、申し出ても一方的にやめることができない。事業者の不適切な行為を消費者側が証明し、それを事業者側が認めなければ契約を取り消すことができないので、契約前の説明は記録を残しておく必要がある。また「熱心に話を聞かれたので長くなった」などと言われないために、「帰って欲しい」「帰りたい」という意思表示をしっかりとすることが大切である。
この2つの法律による取消しは、「この契約はおかしい」と気付いてから6か月以内、契約したときから5年以内に通知しないと求めることができなくなる。
そのほかに注意しなければならないのは、取消しできた場合でも受けた利益は負担しなければならないということ。例えば、英会話教室の契約をやめた場合、受けた分の授業料は支払うことになる。
契約をやめたいときは、契約書や事業者の行為・説明などを記録した書面を持参し、住んでいる自治体の消費生活センターに相談してほしい。
<今日のキーワード>
「クーリング・オフできなくても契約をやめる方法には、特定商取引法や消費者契約法などがある」
「契約前の説明は記録に残しておく」
「『帰りたい』『帰って欲しい』などの意思表示は明確にする」