第29回(10/17放送分) 「自転車用空気入れの安全性」

安全で快適なサイクリングのために、タイヤの空気圧調整は大切だが、握りを垂直に押しおろすフートポンプタイプの空気入れを使用中に、怪我をしたという情報が寄せられている。今回は、自転車用空気入れの事故を検証し使用する際の注意点ついて国民生活センター商品テスト部 仲野禎孝さんに話を伺った。
事故の事例は、フートポンプと呼ばれる握りを垂直に押し下ろすタイプのものが一番多い。空気を入れているときに握りの部分が破損し、ピストンロッドと呼ばれる金属の棒が飛び出し顔面などを怪我したり、金属パイプでできているシリンダ上部のキャップが外れ、そこに手の指を挟むというケースが起きている。この他、蓄圧タンクが空気圧の上昇により飛び出し、身体にたって怪我をした例もある。そこで、あらかじめ部品が破損しやすくなるように加工して事故の状況を再現し、どのような危険性があるのか検証した。握りが破損した状況を再現した実験では、何度か握りを押し下げて空気を入れる動作をしたところ、握りが中心から2つに割れてピストンロッドの先端が、使用者の顔面近くまで接近した。衝撃程度を確かめるため、使用者の顔面の高さにアルミ缶を設置して再現したところ、ピストンロッドが当たった缶は大きく凹んでしまった。シリンダ上部のキャップが外れる事故の再現では、鋭利さを調べるために挟んだ、鉛筆に深い傷が入った。また、実験のために多くの空気入れについて調べたが、購入直後にもかかわらず部品が緩んでいるものがいくつかあった。
自転車用空気入れを安全に使用するためには、購入したときにまず部品の緩みや正常に空気が入るかということなどを確認し、実際に使用するときも握りやシリンダキャップなどに緩みや亀裂などがないか毎回点検してほしい。また、力を入れてもなかなか空気が入らないときは、自転車のタイヤの空気バルブに不具合がある可能性もある。このような状態で無理に空気を入れようとすると、蓄圧タンクの内部が異常な高圧となり、タンクが外れて飛び出す危険性があるので注意が必要である。
<今日のキーワード>
「購入したらすぐに部品に緩み等がないか確認する」
「毎回握りなど各部に異常がないか点検してから使う」
「押し下げる力が極端に重く感じるときは無理に空気を入れない」