第32回(11/7放送分) 「“聴導犬”を知っていますか?」

ドアのノック音のように、私たちのまわりには音でしか知ることができない情報がたくさんある。その情報を、聴覚障がい者に正しく伝
えるのが「聴導犬」である。
今回は、聴導犬の役割とその育成の様子について、社団福祉法人日本聴導犬協会 有馬もと会長に話を伺った。
「身体障害者補助犬法」が施行され、「盲導犬」だけではなく、「聴導犬」「介助犬」も様々な場所で同伴できるようになった。
「聴導犬」は聴覚障がい者に音を知らせることで「安心」や「安全」を運ぶ役割を果たしている。
目覚まし時計の音で起こす、料理タイマーの音で料理が終わったことを教えるといった日常生活を営む上で必要な音を知らせるほか、睡眠中でも煙感知器の音に反応してユーザーを起こし、危険なことが起こっていることを教えてくれる。このように聴導犬は様々な“音のバリア”を突き破る役割を担っているのである。また、聴覚障がい者は障害が外見に現れないので、災害時の意思の伝達役として、聴覚障がい者がそばにいるということを表す「リスクコミュニケーター」の役割もしている。
聴導犬は「音に敏感である」ということのほか、「健康で」「攻撃性がなく」「どんな場所でも平常心が高い」ということが求められる。さらに、聴導犬はユーザーの命令で動く訳ではなく、自分自身で音を聞き分け、音の教え方まで自主的に判断する能力が求められる。「やさしく」て「人間が大好き」といったことも、大事な要素になる。
現在日本で活躍している聴導犬は18頭。アメリカでは6000頭以上が活躍し、日本よりも1年遅れて育成を開始したイギリスでも1350頭が活躍しているといわれている。日本でも欧米並みに聴導犬の数が増え、聴覚障がい者がより安心して社会の中で暮らせるようになることが望ましい。
番組では聴導犬がどのように音の情報を教えるのか見せてもらった。
・赤ちゃんの泣き声を聞くと、寝ているユーザーの体に触れて起こし、赤ちゃんの所まで導く
・ドアがノックされた時、ユーザーに前足でタッチして知らせ、ドアの所まで導く
・落とした鍵を拾い、ユーザーに渡す