弁護士の香月佳美(富田靖子)は、浮気をした夫との離婚裁判に負けた経験から弁護士を目指し始めたという異色の経歴の持ち主。しかも、弁護士になった後は当時夫の弁護を担当していた弁護士の鈴原(西郷輝彦)のもとで働いていた。そんな佳美と鈴原は、ある不可解な事件に巻き込まれる…。
そもそものきっかけは、2ヶ月前。鈴原が、陽華女子大ジェンダーバイアス研究フォーラムに所属する学生たちが主催した公開シンポジウムに出席したことから始まった。この時、佳美は鈴原に付き添ってシンポジウムに参加し、鈴原と同じくパネリストとして参加していた同大学の教授・針生田耕介(矢島健一)と知り合った。針生田はメディアに引っ張りだこの人気教授だったが、その誠実な話しぶりに、佳美は好感を持つ。
ところが、その半月後。針生田が教え子に対する強姦未遂容疑で突然逮捕されてしまう。鈴原は、針生田の妻・珠季(黒田福美)から弁護を依頼され引き受けるが、そのことで桧山満枝(浅見れいな)と上原靖子(山本ひかる)が事務所に抗議にやって来る。靖子はジェンバイ研の学生で、今回鈴原を告訴した張本人。満枝は、ジェンバイ研の元部長で、先日の公開シンポジウムでは司会を務め、この日は靖子の付き添いとしてやって来ていた。
しかし佳美は、満枝が一方的に被害状況などを喋ることが気にかかる。
そんな中、針生田の妻・珠季は、偶然クローゼットの奥から、"諏訪竜二"という人物が"前田結花"という人物に多額の金を振込んでいる明細書を複数枚見つけてしまった。数日後、針生田は不起訴処分になるが、珠季が謎の振込みについて問いただしても答えようとせず、珠季は多額の金を振り込んだのは針生田本人で、針生田が以前"前田結花"という女性に今回の事件と同様よからぬことをしていたのではないかと不信感を募らせていく。
その後、珠季から針生田の不可解な金の動きについて聞かされた鈴原と佳美は、前田結花(関口茉弥)と諏訪竜二(辞本直樹)が今回の事件についても何らかの鍵を握るのではないかと考え、早速2人について調べ始める。そして、ようやく2人の居場所を突き止め、鈴原の命を受けた佳美が部屋を訪ねようとしたその矢先、佳美の目の前で結花の部屋から突然出火し、結花と竜二が中から遺体で発見されてしまった。
やがて、2人は他殺であることが判明し、埼玉県警捜査一課の警部補・門倉(渡辺いっけい)らも、捜査に乗り出す。
果たして、針生田と2人の間にどんな関係があったのか?佳美と鈴原が調べを進めるうちに、やがて事件は思わぬ方向に発展していき…。