薮田公介(中村梅雀)は、どんな病気も治すことを自らの使命とする薮田総合病院の院長。今は心臓を患う幼い女の子・北島春菜(舞優)の命をどうにか救えないかと頭を悩ませていた。すると訪問ドクターの鳴海涼子(浅田美代子)から呼び出される。公園で行っている青空診療所を手伝ってほしいと言う。お互い憎まれ口を叩きながら、薮田は時折、こうして診療を手伝っている。
ある日、薮田の病院にケガを負った武井康之(小須田康人)が救急車で運ばれてくる。付き添いの麻生美由紀(木下あゆ美)も軽いケガを負っている。2人は国会議員・山倉恒三(中山仁)の秘書だった。転んでケガをしたというが、そうとは思えない薮田。実際は、山倉が商社社長の香取道雄(藤田宗久)から受け取った3億円を運ぶ途中、ホテルの地下駐車場で見知らぬ2人の男に襲われて負ったケガだった。しかも金は奪われ、入院した武井の病室にやってきた山倉は、次の選挙が戦えないと嘆き始める。どこから情報が漏れたのか…三億円を取り戻すべく犯人を探し始める。
そんな中、春菜のドナーが見つかり喜ぶ薮田たち。ところが肝心の北島一家と連絡が取れず、薮田は看護師の姫川未知(秋月三佳)と家へ向かう。偶然居合わせた涼子と共に中へ入ると、テレビも電気もつけっ放し。拉致を疑うが、駆けつけた警察は事件性はないと言う。納得がいかない薮田は自ら捜索を始める。翌日に控えた移植手術のリミットが迫る中、薮田と涼子は、かつて薮田が命を救った、神奈川県警捜査一課長・霜山武史(里見浩太朗)のもとへ向かい、北島一家を探して欲しいと頼み込む。なかなか話が進まず涼子はいら立つが、霜山は既に元部下の刑事部長に捜索の指示を出していた。一方、武井はまだ完治していないにも関わらず退院してしまう。
武井が退院後に向かったのは山倉の事務所。山倉と繋がりのある投資コンサルタント社長・沢村義人(谷村好一)が、武井を襲った1人、平田幸夫(桐生コウジ)を見つけ出し、一部の金を回収していた。残りの仲間の名前も聞き出すが、それは春菜の父親・北島和樹(本田大輔)だった…。
その頃、薮田は移植手術のリミットが2日延びた連絡を受ける。しかし北島一家の居場所はわからぬまま。ところが青空診療所にやって来た患者の河合新吾(吉澤健)から、数日前の夜、平田と話す北島を見かけたという情報を得る。しかも“三億円”と言っていたと聞き、薮田と涼子は平田の家を訪ねるが、そこにはアザだらけの平田が倒れていた…!
元天才マジシャンで天才心臓外科医の主人公・薮田公介が謎の事件に怒りのメスを入れる!中村梅雀主演の新シリーズ!