薮田公介(中村梅雀)は、どんな病気も治すことを自らの使命とする薮田総合病院の院長。元マジシャンの天才外科医だ。
ある日曜日、薮田公介(中村梅雀)は横浜の港で鳥山食品社長の鳥山巌(堀内正美)と偶然出会う。思いつめた表情が気になり思わず話しかけるが、次第に笑顔で談笑するように。
その夜、薮田病院に頭部損傷で意識不明の男性が運ばれてくる。薮田が駆けつけると、男性は昼間に出会った鳥山だった。警察に通報した乾万紀子(菊池麻衣子)は、鳥山が歩道橋で何者かに突き落とされるのを目撃。しかし警察が来るのを待たずに姿を消してしまう。
病院の廊下では、みなとみらい署の警部・姉崎卓(西村和彦)らが、鳥山の秘書・服部みゆき(内田慈)の事情聴取を行っていた。薮田による緊急手術は無事成功するが、患者よりも捜査優先な姉崎と意見が合わない。そんな姉崎と入れ替わりで、鳥山の妻・絹恵(藤真利子)と息子で専務の祐介(佐藤銀平)が現れるが、絹恵とみゆきの間に不穏な空気が流れる。みゆきが鳥山の愛人ではないかと憶測する者もいるほどだ。
ところが、鳥山の手術は成功したはずだったが、時間が経っても意識が戻らずにいた。しかも原因がわからない。訪問ドクターの鳴海涼子(浅田美代子)に感染症の疑いを指摘されると、薮田は万紀子が軽い咳をしていたことを思い出す。検査するためにも、万紀子を早急に探し出して欲しいと姉崎に伝えるが、事件に関係ないといい顔をしない。しかしその日の夜、当の万紀子は黒ずくめの男・大沼章介(藤重政孝)と病院付近にいた。そして病室に忍び込んだ大沼は、鳥山の首に手を伸ばし…。一方、姉崎らは絹恵が個人経営するブティックで負債を抱え、穴埋めに鳥山食品の金を一部流用していたという情報をつかむ。
鳥山食品の周辺で浮かび上がる数々の疑惑。しかも肝心の鳥山は目覚めず原因はつかめぬまま。目撃者も逃走中…。薮田は真相を突き止め、患者を救うことはできるのか!?