フランスパンの伝道師!日本の食卓に起こした革命と新挑戦に迫る!:カンブリア宮殿

「ご褒美にいつも買う」「週に一度は食べないとだめ」本場フランスの伝統的な製法で焼き上げたフランスパンにお客が殺到!全国に約30店舗展開する「メゾンカイザー」だ。いつでも焼き立てが並んでいるのも人気の秘密。フランスパンの美味しさを伝えたいと日々奮闘するのは、あんぱんで有名な「木村屋」の跡取りだった木村社長。9月27日(木)夜10時~放送の「カンブリア宮殿」では、「フランスパンの伝道師」が日本の食卓に起こした革命と驚きの新挑戦を追った。


【お客が殺到!"ご褒美"に食べたいフランスパン】


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全国に約30店舗を展開しているフランスパンの専門店「メゾンカイザー」。本場フランスの伝統的な製法で焼き上げたパンが人気だ。客のお目当ては「バゲット」。パリッとした皮は厚めで香ばしく、中はもっちり。食感の秘密は、酵母菌や乳酸菌など3000種類の菌を培養して作る「天然酵母」だ。一般的に使われるイースト菌ではなく、天然酵母を使うことで風味や食感が良くなると言う。他にも、チーズの王様エメンタールチーズを使った「パンオフロマージュ」はチーズの「耳」まで美味しい逸品、そして発酵バターをふんだんに使った「クロワッサン」は年間累計220万個を売り上げるヒット商品だ。

さらに人気の秘密は、店内のパンが「試食し放題」ということ。客が試食したいと言えば焼き立ても切ってくれる。見た目だけでは味がわかりづらいフランスパンだが、試食で客は納得して買うことが出来る。一方、メゾンカイザーのパンは、自社店舗だけでなくフォーシーズンズなどのラグジュアリーホテルやフレンチの三國シェフがオーナーの「オテル・ドゥ・ミクニ」など、名だたる有名店が採用している。このフランスパン専門店を率いるのは、ブーランジェリーエリックカイザージャポンの社長 木村周一郎。


実は木村は、日本で初めてあんぱんを考案したことで知られる「木村屋」の長男として生まれ、幼い頃から「あなたはパン屋になる」と育てられたのだが、暖簾に頼らず自分の力でやっていくことを決意。フランスで修業を重ね「フランスパンの伝道師」として日本で独自の地位を築きあげたのだ。日本のパンの歴史を背負って生まれた木村がパン業界に起こした革命とその原点に迫る。


【日本の老舗パン屋の息子が挑む!フランスパンを日本の食卓に!】


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木村はあんぱんで有名な「木村屋」の長男として生まれ、大学卒業後は生命保険会社に入社。営業部門で業績を上げていった。7年目が近づいた頃「そろそろパン業界に入らないか」と父から言われ、パン職人の道に入ることを決意、祖父と父も通ったアメリカの国立製パン研究所で発酵学を学び、その後、「50年に一度の天才パン職人」とも言われるフランスのエリックカイザーの店で修業を積む。カイザー氏は、天然酵母を使ったパン作りの第一人者だ。木村は、初めてカイザーのパンを食べた時「こんな美味しいパンがあるのか」と衝撃を受けたという。木村は、早朝から日が暮れるまで働き、店を出る時はまつげの先まで粉で真っ白だったという。

それから1年が過ぎた頃、カイザーから呼び出される。木村の働きぶりを認めたカイザーが、日本進出を決めたのだった。木村は帰国すると高輪にフランスパン専門店「メゾンカイザー」をオープン。しかし、当時、日本はメロンパンやあんぱんなどの「菓子パン」の全盛期。業界関係者の間では「絶対、失敗する」と囁かれた。その通り、オープン当時は、メイン商品のバゲットが1日14本程しか売れず、ほとんど廃棄する毎日だった。


そこで木村は「売れないなら、売りに行けばいい」と、パンを焼いては、近くの交差点で無料で配り続けた。それから半年後のクリスマスイブに奇跡が起こる。なんと店の前に行列が出来ていた。「特別な日に、特別なものを食べたい」と以前、試食した客が買いに来てくれたのだ。木村の試食作戦が見事に客の心を掴んだのだ。さらに、フランスの文化を日本の食習慣に融合させるためには、客に「どんな料理と食べると良いか」を伝え、反対に客からも「どんな料理と一緒に食べたいのかを聞く」キャッチボールが大切だと考えている。


【"昔懐かしいパン"で新たな挑戦】


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今月オープンした「渋谷ストリーム」。ここに、木村が作った新業態「BaKING SHU」がある。やきそばパンやハムカツパンなど、昔懐かしいをコンセプトにした「惣菜パン」の店だ。
客の前で焼きそばを作り、焼き立てのパンにはさむ。木村は「今までやってきた事と180度違うことがしたくて挑戦している。究極の惣菜パンを目指す。」と話す。


さらに、店の目玉商品として用意していたのが「あんぱん」だ。今まであんぱんを作って欲しいと依頼があっても絶対に作らなかった木村は、なぜ、今回、あんぱんを作ろうと思ったのか?「日本の老舗、木村屋とフランスのカイザーと両方を知っている自分が、新しいあんぱんを作ったら面白いかなと思って作った」と語る。

【「カンブリア宮殿」傑作選】9月30日(日)23時59分まで配信中。


「石坂産業社長 石坂典子」(16年7月28日 OA) ※『テレ東のつくり方』で紹介


「アイリスオーヤマ社長 大山健太郎」(18年6月21日OA)


「高倉町珈琲会長 横川竟」(18年5月17日OA)

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