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「ジパングはスクープが多い番組」若手ディレクターが語る作品への想い:未来世紀ジパング

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テレ東

2018.12.19 日経スペシャル 未来世紀ジパング

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世界中の沸騰の現場と呼ばれる場所を訪れ、ワールドワイドな取材を通し、一味違った視点から今の日本経済を読み解く「日経スペシャル 未来世紀ジパング」(毎週水曜夜10時)。

2018年4月からは、ナビゲーターとして鎌田靖が登場。積極的に現場へ飛び、熱きジャーナリズム魂を炸裂させている。

そこで「テレ東プラス」編集部は、番組の若手ディレクター・中村航を取材。30代前半の若手ながら、世界各地の沸騰現場を取材して歩き、数々のフィルムフェスティバルで受賞も果たしている実力派ディレクターだ。

「別の番組に在籍していた時から『未来世紀ジパング』のファンだった」と話す中村ディレクターの、心に残る作品とその裏側に隠された感動エピソードを紹介。制作秘話を知れば、「未来世紀ジパング」が一味も二味も違って見えるに違いない!

コスタリカの大統領が「問題を先延ばしにしない」ワケ

――大勢のディレクターが番組に関わっていると思いますが、中村さんは、年に何作くらい担当しているのでしょうか? 特に印象に残っている放送回を教えてください。

「2018年は6作品に関わっています。大体、一人4~5作なので、6作は多い方だと思います。放送時期が決まっていて、それに向けて素材を揃えていくケースと、継続的に取材を進めていて、鍵になる素材が撮れたら放送するケースと、2つのパターンがあります。『今こそリーダー論!未来を拓く"世界一のリーダー"徹底取材!』(2018年11月21日放送)は前者のケースですね。

日本でも9月に自民党の総裁選があったので、リーダーに焦点を当てた番組を作ろうとしていたところ、幸いコスタリカのカルロス・アルバラード大統領を日本のメディアで初取材できることになったんです。大統領からは一国を牽引するエネルギーを感じました。コスタリカの大統領の任期は4年で、2期続けての再選はないんですね。ということは、4年で成果を出さなければならない。そのためには大統領もエネルギッシュに働かなければならないし、問題を先延ばしにしないのは、日本も見習うべきところだと感じました。

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一方、ベルギー・メヘレン市のソーメルス市長は17年間も市長に在任中。移民と地元民の共生を実現させた"世界一の市長"と呼ばれる人です。実はこの回で僕が一番感銘を受けたのはソーメルス市長で、市民にインタビューすると『市長を誇りに思っている』という答えが返ってくるんですよ。日本では住民が地域のトップを『誇りに思う』なんて言うことは、まずないじゃないですか?(笑) ですから、誇らしげに語る市民の皆さんが、なんかうらやましかったです。あとこの回は、映画監督・脚本家の福田雄一さんをゲストに呼んでいて、『小泉進次郎さんは、なぜ総理大臣になれないんですか?』とか、福田さんならではの素朴な質問をしてくださったのも面白かったですね(笑)」

香港の「民主の女神」で3つの賞を受賞

――前者とは反対に、継続して取材している作品の中で、特に思い入れが強い作品はありますか?

「いろいろありますが、『独占映像!北朝鮮からの脱出 自由を求める女性の戦い自由を求める女性の戦い』(2018年1月28日放送・特別編)はその一つです。実は『ジパング』って、ものすごくスクープが多い番組なんですよ。前半の北朝鮮のパートは僕の担当ではありませんが、脱北して中国で人身売買されてしまった女性が韓国で自由を得るまでの追跡映像を放送していて、こういう映像は、他の番組ではちょっと見られないんじゃないかと思います。僕は全国紙ほとんどや主要な雑誌はかなりチェックしているつもりですが、その中のどこにも出てこないことをやるのが『ジパング』。これこそが、一視聴者として番組のファンだった最たる理由です。

この回の後半パートが香港。香港は今、中国共産党の圧力がとても強まっています。そんな中で僕が追い続けているのは、後半パートに出てくる現在22歳のアグネス・チョウさん。彼女は15歳から社会運動に関わっていて、、2014年の民主化デモ"雨傘運動"の学生リーダーの一人で『民主の女神』と呼ばれています。僕がまだ『ワールドビジネスサテライト』にいた頃、前の担当者が取材したのを引継いで、その後6回放送している取材対象なんです。初めて会ったのは、彼女が18歳の頃。当時から非常に賢い印象でしたが、そこから3~4年の間に逮捕などの逆境も経験して、また大人になっているのを感じます。その一方で、日本のアニメやアイドルのオタクでもあり、モーニング娘。や西野七瀬ちゃんが好きで、二宮和也さんのバラエティ番組などもYouTubeで見ているんですよ。マツコ・デラックスさんのことも好きで、一度、池上彰さんと対話した時、池上さんが『マツコさんと共演したことがある』と話したら、『スゴイ!』と感激していました(笑)。政治運動とはギャップがありますが、それも含めて『自由を求めているということなのかな?』と僕なりに解釈しています」

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――アグネス・チョウさんの取材を再編集した作品が、「東京ドキュメンタリー映画祭2018」「映文連アワード2018」「座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル」で受賞しています。受賞しての感想や、中村さんが感じている彼女への思いなどを聞かせて下さい。

「上司に勧められて出品したところ、受賞することができました。日食なつこさんというピアノシンガーソングライターの音楽を使わせていただき、アグネスさんのオタクっぽい面も、より興味深く伝わったのかなと思っています。フェスティバルに参加することによって、普段テレビで番組を見ない人たちにも発信できる...そういう点においては、とても意義深いですね。あと、普段は視聴者の感触は視聴率やSNSでつかむ形ですが、劇場で客席に座って、周りの反応を見ることができたのが新鮮でした。みんな、想像以上に真剣に見ているんだなと(笑)。

日本の若者は選挙の投票率が低いし、政治に感心が薄いですよね。そもそも母数が少ない若者が投票しなければ、なおさら高齢者向けの政策ばかりになってしまいます。選挙特番も制作していることもあり、僕の中には、常に『世の中で起きている出来事に当事者意識を持ってほしい』という思いがあって、それを前面には押し出さないですけど、アグネスさんの回は特にそのメッセージを込めて作っています。実は香港でも、若者の間では諦めやシラケのムードが広がっている。政治って、経済が好調な時は反対の声が出づらいんですよ。アグネスさんは選挙に出馬しようとしても認められなかったり、今後も厳しい闘いを強いられると思いますが、番組では彼女を追いかけ続けていきたいです」

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「子どもの頃から"物事を知りたい、伝えたい"いう思いがあった」と熱く語ってくれた中村ディレクター。インタビュー後編(2019年1月9日水曜 夕方5時公開)では、「どこまで近づく日本とミャンマー」(2018年8月15日放送)や「日米中がほしがるフィリピン ドゥテルテその後の異変」(2017年7月3日放送)の回に隠された感動エピソードを、あますことなくおくる。

現在、インタビューで登場した2作品を含む3作品を、「未来世紀ジパング 傑作選」として、無料見逃し配信サービス「ネットもテレ東」で限定配信中(2019年1月7日(月)夜11時59分まで)。

●2018年9月12日放送「世界のゴミ第三弾 人類vs使い捨てプラスチック」

●2018年11月21日放送「今こそリーダー論!未来を拓く"世界一のリーダー"徹底取材!」

●2018年1月28日放送「独占映像!北朝鮮からの脱出 自由を求める女性の戦い自由を求める女性の戦い」特別編


※「未来世紀ジパング 傑作選」後編は、12月27日(木)~2019年1月20日(日)まで、無料見逃し配信サービス「ネットもテレ東」で限定配信するので、こちらもどうぞお楽しみに!

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番組情報INFORMATION

日経スペシャル 未来世紀ジパング

日経スペシャル 未来世紀ジパング

『未来世紀ジパング』は、「明日が読めない日本」で「明日はこうなる」と読み切る 『経済番組』

放送日時:テレビ東京系列 毎週水曜 夜10時

出演者

【MC】SHELLY、片渕茜(テレビ東京アナウンサー)【出演】 鎌田靖(ジャーナリスト)

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