• #
  • トップ
  • ビジネス
  • フェイクニュースは70年以上前の日本を席巻していた!戦中に改...

フェイクニュースは70年以上前の日本を席巻していた!戦中に改ざん・ねつ造されたニュースが生んだ悲劇を池上彰が解説

ビジネス

テレ東

2019.8.11

ikegami_20190811_00.jpg
8月12日(月)夜8時から、「池上彰の戦争を考えるSP第11弾~失敗は隠され、息子たちは戦場へ~」を放送。池上彰が、令和初となる終戦記念日を前に、改めて戦争を振り返る。

今年のテーマの一つは「フェイクニュースとその結末」。フェイクニュースは、70年以上前の日本を席巻していた! ミッドウェー海戦を中心に、情報が改ざん・ねつ造された理由、そして若者たちの悲劇へつながった道のりを解き明かす。


そこで「テレ東プラス」では、放送内容の一部を先取りでご紹介。

ikegami_20190811_01.jpg
70年以上前、当時は「フェイクニュース」などという言葉は存在していなかったが、すでに日本には、意図的に作り出された嘘のニュースが蔓延していた。その一つの例が、「ミッドウェー海戦」に関する国内での報道だ。

キーワードの一つが「大本営(戦時中に設置された日本軍の最高統帥機関)発表」。

ikegami_20190811_02.jpg
大本営には多くの部署があり、その中には報道部も。そこに記者たちを集めて戦況を発表することが「大本営発表」だ。太平洋戦争中の大本営発表と実際に起きていた"事実"を比較して紐解く。

実は、大本営の発表は事実とは全く異なる内容で、今で言うフェイクニュースだった。

さらに池上は、ミッドウェー海戦をメディアがどう伝えたのかを考察。日本とアメリカの新聞を比べることで、当時の状況が浮き彫りとなる。

では、事実はなぜ曲げられたのか...。大本営元報道部海軍中佐・富永氏が残した貴重な文章があった。

「朝9時頃、いつもと同じように作戦部に入っていった...。室内の空気が重苦しく、いつもの顔ぶれが一語も発せず黙りこくっているのに気が付いた」(富永氏)

真実を知ったものの、これをどう報道するか...大本営はここからフェイクニュースを作ることになっていく。まず報道部は実際の戦況から、かなり正直な要素を交えたウソの原案を作る。報道部はなるべく国民に真相を知らせて奮起を促そうとしたが、上層部の判断は違っていた。

ikegami_20190811_03.jpg
上層部は「こんなことを発表したら国民の士気と戦意に影響するじゃないか」とこの原案に反対。報道部はあくまで原案を作るだけであり、上の人たちが「いいよ」と言って初めて大本営発表になる。発表に至るまでは、大本営の12ヵ所の承認が必要だったという。

「本当にお役所だったんですよ軍隊も...。でも、現場で戦った兵士たちは当然の事ながら事実を知っているわけでしょ。大本営発表を聞いたら"嘘じゃん!"って分かっちゃうでしょ」と池上。

ikegami_20190811_04.jpg
ゲストの峰竜太と相内優香アナウンサーは、現在、工業用の塩の集積場に使われている広島県・呉市、瀬戸内海に浮かぶ小さな島・三ツ子(みつご)島が見える場所へ。戦時中、三ツ子島には軍の衛生施設があり、ミッドウェー海戦で生き残った負傷兵たちが惨敗したことを口外しないように、この島で隔離していたという。

日米両国の海軍の歴史に詳しい軍事歴史家イアン・トール氏はこう話す。「日本が戦争をやめられなかった理由は、事実を隠匿していた政治的なシステムのせいだと思います。本当の情報は限定された上層部しか知らず、戦略を立てるレベルの者でも、実際の戦況の悪化ぶりを把握できなかった。だから日本は、戦いをやめられなかったのだと思います」。

「負傷兵に関しては伝染病もあったりするわけですから、伝染病が蔓延しないように軍の衛生施設に隔離するわけですけど、とりわけ三ツ子島にはミッドウェー海戦に参加した乗組員たちを置いたというわけですね。そして元気な人は家族と会うことすら許されず、再び前線に送られる」と池上。

さらに大本営は戦果の水増しだけではなく、言葉の言い換えも行ったという。例えばガダルカナル島での戦いではおよそ2万人が亡くなり、日本軍は撤退を余儀なくされたが、大本営は"撤退"という言葉を言い換えている。

「敵戦力を撃砕しつつありしが、その目的を達成せるにより、2月上旬同島を撤し、他に転進せしめられたり」

「もうここは目的を達成したから、ここから他に行きますよと、転進したと...撤退とは言わない。ここは終わったから別に行くんですよと言い換えた。日本の国民は撤退だとか、負けたんだと思わない。とにかく嘘に嘘を重ねた結果、軍の現場もその嘘を信じるようになって悲劇が拡大していく中で、その犠牲となったのが多くの若者たち。つまり実態を知らないまま戦地へ駆り出されたというわけです」と池上。大本営発表のフェイクニュースについて、こう解説した。

ikegami_20190811_05.jpg
番組ではこのほか、戦中に送られた召集令状「赤紙」の実態とはどんなものだったのか?「兵事係」という赤紙配達人が、終戦後に命がけで残した書類、証言をもとに再現。志半ばで戦場に散った学生たちが残した絵画が展示される「無言館」なども取材する。

さらに、先の大戦で主力を担った空母「加賀」が1942年のミッドウェー海戦でなぜ撃沈されたのか、アメリカでの取材から新事実に迫る。

8月12日(月)夜8時放送! 「池上彰の戦争を考えるSP第11弾~失敗は隠され、息子たちは戦場へ~」をどうぞお楽しみに!

関連タグ

一緒に読まれています!

この記事を共有する

人気の記事POPULAR ARTICLE

    カテゴリ一覧