「夫婦のトリセツ」黒川伊保子氏に聞く!夫婦げんかが減る”仲良し対話の極意3カ条”
ここで黒川先生が、夫が今すぐ実践できる"対話の極意3カ条"を伝授!
いきなりの5W1HはNG
「『どこに行くの?』『何時に帰る?』『それいつ買ったんだ?』『どうしてここに置いてある?』など、いきなり問題解決型の会話から入ると、妻には『部屋も片付いていないし、料理も出来合いだし、1日何をしていたんだ』と聞こえ、100%攻撃だと思ってしまいます。これは、思春期以上の娘さんでも同じこと。妻に威嚇だと感じさせず、心を通わせる会話を始めたかったら、まずは自分のたわいもない話をするなどし、"話の呼び水"を使いましょう。聞きたいことがあれば『それいつ買った?』ではなく、『それいいね!』から始めるといいですよ」
「ことのぜひ」で話をしない
「夫婦間では問題解決型(=ことのぜひで話す)ではなく、共感型=気持ちで会話しましょう。例えば、妻に『なんでゴミを出してくれなかったの?』と言われたら、『忙しかったんだからしかたがないだろう』という言い訳はしないこと。『気がつかなくてごめん』と気持ちで謝ってもらえれば、妻は簡単に許します。これは恋人同士にも言えることで、彼氏が待ち合わせに30分遅れてしまい、彼女を待たせてしまったら、第一声は『上司から電話がかかってきちゃって...』ではなく、『30分も待たせて、悲しい思いをさせてごめんね』のひとことでいいんです。彼女は即座にあなたのことを許すでしょう」
相手が言ったことは、1度「いいね」か「わかる」でうける
「例えば妻に『今日は中華にしない?』と聞かれて、"中華? たしか昨日も炒め物だったよな~"と思ったとしても、『中華もいいよね。たしかに君が作る中華はおいしい! でも今日は和食の気分かなぁ~』と1度は"いいね"で共感してから提案しましょう。不思議なもので、"いいね"の後に繰り出す"ことのぜひ"は意外と大丈夫なもの。なぜならそれは、1度共感することで、両者の気持ちがしっかりと開通したからなのです。いきなり否定するのはNGだと心がけておきましょう」
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黒川先生いわく「この3カ条ができれば必ず家族に愛されます。とりあえず、この3つで大丈夫!」とのこと。
「ただし、夫にばかり『心がけるように』と言ってもなかなか人は変われません。やはり妻側も同じように心がけることが必要。夫婦は合わせ鏡なので、自分が実践していると、相手も自然と心がけてくれるようになります。妻が『なんなのよ!』となると、夫も『何を!』となるので、お互いの歩み寄り、心がけが必要です」
さらに、より具体的な会話の事例「妻語翻訳&模範解答」もご紹介!
●「あっちに行って!」
翻訳:(めちゃくちゃ傷ついてるんだよ。ちゃんと謝って)
模範解答:「本当にごめん。許してくれるまでここにいる」
●「どうしてそうなの?」
翻訳:(なんで何度も同じことをするの?)
模範解答:「嫌な思いをさせてごめん」
●「もうやらなくていい」
翻訳:(そんなに嫌そうにするなら、もうやらなくていい。家事なんて、全部私がやればいいと思ってるんだよね)
模範解答:「もちろんやるよ。段取りを考えていただけなんだ」
●「別れる」
翻訳:(言っちゃった...。退けないからなんとかして)
模範解答:「別れない」
●「理屈じゃないの」
翻訳:(あなたの言うことはたしかに正論だけど、私は嫌なの)
模範解答:「君が嫌ならもう言わないよ」
ここで、心当たりがある皆さんに朗報! 実はこれら、妻たちの「なじる言葉」は、パートナーに対して愛を確かめているときの決まり文句だそう。「なのでぜひ、怖がらずに、パートナーが"ほしがっている答え"を言ってあげてほしい」と黒川先生。
この他、すぐに実践できそうな夫婦の会話事例はまだまだたくさん登場するが、最後に黒川先生に、「夫婦のトリセツ決定版」の活用法を聞いた。
「この本を、ご夫婦の共通言語にしてほしいと思っています。夫にしろ妻にしろ、相手の言った言葉が悲しかった時、もしもこの本の中に近い事例があるとしたら、辞書のようにさっとめくって『私はあなたに、本当はこう言ってほしかったのよ。このページ読んでみて』とそっと差し出す、または付箋を貼って渡してみるといいのかなと。自分で相手を否定すると、どうしても感情的または攻撃的になってしまうので。
先ほど妻語の事例を出しましたが、この本の中には、その言葉を言われた時に女性または男性の脳内で何が起きているのか、どう感じているのかがリアルに書かれています。『最近けんかばかりしているな』と悩んでいる皆さんに、ぜひ"夫婦のバイブル"のような形で使っていただければうれしく思います」
【黒川伊保子 プロフィール】
(株)感性リサーチ代表取締役、日本ネーミング協会理事、感性アナリスト。
専門領域:人工知能(自然言語解析、ブレイン・サイバネティクス)、コミュニケーション・サイエンス、ネーミング分析。
奈良女子大学理学部物理学科卒業後、コンピュータメーカーにて人工知能開発のエンジニアに。
自然言語解析の現場に早くから従事し、1991年には、当時の大型機(メインフレーム)では世界初と言われたコンピュータの日本語対話に成功(全国の原子力発電所で稼働した「日本語対話型女性司書AI」)。
この時、対話文脈に男女の違いがあることを発見、やがて、男女で「とっさに使う脳神経回路」の初期設定に大きな違いがあることをつきとめた。
さらに語感(ことばのイメージ)をAIに理解させるための枠組みを追究する過程で、語感の正体を発見、その数値化に成功する。
現在はこの技術をネーミングに応用、企業ネーミングのコンサルタントとして、「いきなり核心に切り込み、腹落ちするネーミングを必ず見つけ出す、ドクターXみたいなコンサルタント」と呼ばれている。
人工知能のために培った「人間学」を人類にフィードバックすべく、1996年ごろより著作を始める。
2020年には、コロナ禍の家族を救うために、家族のトリセツシリーズをコンプリート(『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』『娘のトリセツ』『息子のトリセツ』『家族のトリセツ』)。
黒川の研究への思いと、その総体を知りたい方は、『人間のトリセツ~人工知能への手紙』がお薦め。
「本が読めるようになった未来のAI」に向けて書いた、本気の手紙である。
人間が読めば、人工知能とは何か、どう付き合えばいいかがわかる本になっている。
黒川伊保子公式ホームページ
感性リサーチホームページ
