3月5日 #510 「子ども記者」
東京都渋谷区にある「チルドレンズ・エクスプレス」の事務局。2013年7月、8人の「子ども記者」が事務局を訪れ、取材するテーマについて話し合いを重ねた。1975年、アメリカ・ニューヨークで創設されたチルドレンズ・エクスプレス。日本で設立されたのは2002年。これまで77名の子どもたちが、記者として、興味を持った社会の出来事を取材し、ホームページなどで発信してきた。
専務理事・岡見浩子さんは 「いろんな人に会って色々なことを聞くと、『そういう考え方の人もいるんだ』ということが分かってくる。それで、それが多様性になって人間が寛容になっていく。そういうような人間に育って欲しい」と語る。
8月18日、坂本光央さん(小学5年生)と前田佳菜絵さん(中学1年生)が取材に出かけたのは、日本聴導犬協会八王子支部での「聴導犬」説明会&オープンデイ。二人が聴導犬をテーマにしたきっかけは、前田さんが街で補助犬をみかけたこと。「見たことがなかったから、補助犬っていうのに興味を持って、で聴導犬っていうのを知って、えっそんなのいたんだって」と前田さん。
耳の不自由な人に、生活に必要な音を知らせる聴導犬。日本聴導犬協会会長・有馬もとさんの「聴導犬の数というのは、イギリスが1600頭。日本ではだいたい52頭がいま働いている」等の話を聞き、前田さんは、「記事を書いて、少しでも聴導犬の普及に繋がればいいなと思いました」と話す。
米山菜子さん(高校2年生)は「カラーコンタクトレンズ」に注目した。「やりたいと思ったのは、周囲の子がいっぱいつけていて、『何でつけているの』って。で聞いていくと、『何でそんな使い方をしちゃうの?』っていう友だちへの心配への気持ちもあったので」と、眼科医に取材した。取材を受けた道玄坂糸井眼科医院糸井素純医院長は、「大事なのは、眼科医に処方してもらって、正しい使い方をして貰う。それで正しい物を選ぶんだけれど、それがトラブルを生むこともあるので、それをまた診てもらう。みんなの口から同年代の人に伝われば、僕が言うよりは説得力があるのと思いますので」と、取材を歓迎する。
翌日、米山さんは街でも話を聞いた。そして、「同年代でも、私とは正反対の意見を持ってるんだとか、そういう新しい発見とかもあって、いい場だなと思います」と語る。
取材は国内だけではない。イギリスを取材したメンバーもいた。2013年夏の報告会では、「心身共に自立していて刺激を受けました」「自分から動かなければ得られないものがあることに気付きました」「周りの意見に耳を傾けることが本当に大切だし、言って貰らえることに感謝しなきゃいけないんだなと」「世界の見方やモノの考え方を変えてくれました。」「皆違って、皆それでいいっていうのが分かって、とても大きな収穫です」と口々に語る。社会に関心をもって、いろんな力を蓄えよう。