サッカー日本代表に初招集4人、新たな船出で目指す発掘と底上げ
2023.3.24
サッカー日本代表 森保一監督 写真:ムツ・カワモリ/アフロ
サッカー日本代表が3月の国際親善試合で南米強豪のウルグアイ代表(24日、東京)とコロンビア代表(28日、大阪)に臨むメンバーが3月15日に発表され、昨年のワールドカップ(W杯)カタール大会のメンバーを中心に初招集4人と復帰組6人を加えたフレッシュな構成で、2026年W杯へ向けて新たな戦力の発掘とチームの底上げを図る森保一監督の思惑が示されている。
カタール大会から2大会連続で指揮を執ることになった森保監督が、「2026年ワールドカップへ向けた新たな船出」という今回の2試合に選出したメンバーは26人だ。
チームの基軸になるのは16強入りしたカタール大会のメンバー16人で、大会後もイングランドプレミアリーグで活躍を続けるMF三笘薫選手(ブライトン)をはじめ、MF堂安律選手(フライブルク)、MF伊東純也選手(ランス)、MF遠藤航選手(シュツットガルト)、DF板倉滉選手(ボルシア)らが名を連ねた。
初選出はDF角田涼太朗選手(横浜FM)、DFバングーンガンデ佳史扶選手(F東京)、DF半田陸選手(G大阪)とFW中村敬斗(LASK)の4人。
なかでもチーム最年少21歳の半田選手、今年22歳になるバングーナガンデ選手、カタール大会メンバーのMF久保建英選手(ソシエダ)は来年のパリオリンピック年代からの選出だ。
中村選手も2000年生まれで、代表復帰となったGK谷晃生選手(G大阪)、DF菅原由勢選手(AZ)、DF瀬古歩夢選手(グラスホッパ―)と同い歳で今年23歳を迎える。
一方で、W杯メンバーからは代表引退を表明したGK川島永嗣選手(ストラスブール)のほか、DF吉田麻也選手(シャルケ)、DF長友佑都選手(F東京)、MF柴崎岳選手(レガネス)ら年齢も経験値も高い10人が選出されなかった。
30代のベテラン勢が軒並み外れたことで、今回のチームでは31歳のGKシュミット・ダニエル(シントトロイデンVV)が最年長になった。
代表デビューを目指す初招集4人と瀬古選手に、Aマッチ出場数3試合以下の選手を加えた"若手"は10人を数え、年齢だけでなく、フル代表での試合経験値という点でもチームは若返った。
特に守備陣は大幅入れ替えの形になった。選出されたメンバーは両サイドバックを含め、ポジション獲得へアピール機会になる。
森保監督は今回のメンバー編成について、「より幅広く、選手層を厚くしてチームを強くして、最強の日本代表を将来的につくっていけるようにと考えている」と狙いを語った。
指揮官は、ベテラン選手らの存在はカタール大会までのチームづくりのなかで「非常に大きい」と認めており、彼らの力量についても「今回も選ばれてもおかしくない活躍をしている。
彼らがやってくれることは計算できる」と手ごたえも覚えている。また、「ベテランと若手の競争力をチームにどう生かすか。融合は必ず必要」と先々の展開も念頭にある。
それだけに、「彼らがいないときに、どれだけ日本が力をつけていけるか。これからに向けてやっていかなければならない」と述べて、新たな人材の発掘とチーム全体の底上げを図る意向を示した。
カナダ、アメリカ、メキシコで共同開催される2026年W杯のアジア2次予選は、今年11月から始まる。来年1~2月にはタイトル奪還を目指すアジアカップも控えている。
第2次政権初陣となる今回の2試合から10月までの国際親善試合は、新たな戦力をいろいろと試しながらチーム強化を図る貴重な機会だ。
森保監督は、「チャンスを得た選手はここで存在感をしっかり見せつけて、今回の経験を自分の成長につなげてほしい」と語り、今回は選出に至らなかったが代表候補の人材は多いと言及。
「招集されたといって試合に出られる保証はない。『今このチームで存在感を発揮したい』というがむしゃらさをぶつけてほしい」と若手の奮起を促している。
取材・文:木ノ原句望