10月16日放送の「卓球ジャパン!」は、9月に行われたWTTスターコンテンダー・ドーハのミックスダブルスで優勝した戸上隼輔(明治大)/早田ひな(日本生命)、さらに女子ダブルス優勝の長﨑美柚(日本生命)/安藤みなみ(TOP名古屋)の熱戦をDEEP解説。
世界卓球ミックスダブルス金メダリストの吉村真晴(愛知ダイハツ)をゲストに招いて、日本の次世代ペアの強さの秘密に迫った。
東京オリンピック後初の国際大会となったWTTスターコンテンダー・ドーハ。この大会で初めてペアを組んだのが、国内屈指のパワーヒッターである戸上と早田だ。
「お互いに決め球を持っているのが強み」と吉村も高く評価するペアリングに、「期待の新コンビですね!」とMC武井壮も大注目。
前評判通りのコンビネーションを見せて順調に勝ち上がり、決勝は韓国のチャンウジン/チョン・ジヒと対戦。「(チャンウジンが)日本の(陸上の)400Mリレーの小池祐貴選手にそっくりなんだよね(笑)」という武井のプチ情報はともあれ、東京オリンピック代表選手を相手に日本ペアが素晴らしいプレーを見せてくれた。
さっそく第1ゲーム3-1では、早田がチャンウジンのバック深くにツッツキし、バックドライブで持ち上げたところを戸上がカウンターバックハンドで得点。
「新しいペアと思えないくらいパターンができている」(吉村)
また、吉村が注目したのは戸上のバックサイドからのストレートへのフォアドライブで、「詰まっているように見えるけど、体の使い方がうまいので、しっかりと打球点の高いところから威力のあるボールが打てている」と分析した。
吉村真晴 BSテレ東 卓球ジャパン!
強打が魅力の2人だが、今大会で光ったのが台上プレーだ。
「2人とも台上への入りが早いので、ダブルストップなのかツッツキなのか相手も戸惑っていて、ツッツキに対して強く打てていない」(吉村) 第1ゲームのラストは、早田がストレートへのチキータレシーブを放ち、これにはチャンウジンも反応できず。「うまっ!」と吉村も思わず声が出るナイスレシーブだった。
第2ゲームは奪われ、ゲームカウント1-1で迎えた第3ゲーム。
選手たちが構えに入る瞬間、武井が「戸上選手の大腿四頭筋がいいよね。脱力している時はそんなに太く見えないけど、グッと腰を落とした時にパッと張る。スピードに溢れた良い大腿四頭筋」と、専門家ならではのコメント。
そして第3ゲームも日本ペアのペース。戸上がシングルスの時よりも前陣でプレーすることで、パートナーの早田としてはリズムが取りやすく、より厳しい連続攻撃が可能になっている。
「どっちかが仕掛けると、連続でたたみ掛けられる」(吉村)
また、早田のコース取りも素晴らしく、バックストレートへの打球でチャンウジンの足を止め、戸上の攻めにつなげられている点にも着目した。
戸上隼輔/早田ひな BSテレ東 卓球ジャパン!
そして、9-2では戸上が絶妙なダブルストップを披露。ドライブで仕掛けようとしたチョンジヒに対して、ギリギリ台から出ないバックコーナーへのストップでミスを誘った。
「うまく上から相手の球の勢いを吸収しているうえ、打球点が高いので、ツッツキかストップかの判断が難しい」(吉村)
続く第4ゲーム、競り合いながらも日本ペアがリードする展開。
「意外とこの2人、穴がないですね」と武井が言えば、MC平野早矢香も「ペアとしてもまだこれからですし、もうちょっと台上で崩れるとか勝手に思っていたのですが、それぞれの良さが出ている」と新ペアを高評価。
8-8で相手がタイムアウトをとった時には、ベンチで笑顔を見せながらストレッチをする早田が映し出され「ひなちゃんご機嫌ですね!」と"早田推し"の武井もニンマリ。大舞台でも"らしさ"を失わないのが強者の証だ。
最後は戸上が強烈なチキータレシーブを決めて、初出場・初優勝を決めた
戸上隼輔/早田ひな BSテレ東 卓球ジャパン!
一方、女子ダブルスでナイスプレーを見せたのが、パワフルなドライブが武器の長﨑、フォアスマッシュ&バックの変化ボールが魅力の安藤のペアリング。
決勝の相手は、韓国のヤンハウン/チョン・ジヒという強敵だったが、序盤から日本ペアが果敢な攻めを見せて2ゲーム連取し、第3ゲームも勢いは止まらず。
男子選手のような鋭い長﨑のチキータには、「すごく質が高い!」と平野も驚きの表情。吉村も「サッと(軽く)打っているのに、ボールにしっかり回転かかっているし速い。大きく振らなくても球が速い分、相手も待ちにくい」と解説した。
ラリーになれば安藤のスマッシュが炸裂し、2人の鮮やかすぎるコンビネーションプレーを見て、武井も「気持ちいい! なにこの"天才肌ふたり"みたいな!」と大興奮。このまま最後まで日本ペアが攻め切って、初優勝を果たした。
長﨑美柚/安藤みなみ BSテレ東 卓球ジャパン!
ダブルス種目で目覚しい活躍を見せる日本勢は、翌週のアジア選手権でもミックスダブルスと男子ダブルスで優勝。東京オリンピックでの混合ダブルス金メダルをきっかけにして、今やダブルスが日本の御家芸になりつつある。
そして、11月23日からは世界卓球2021がスタート。吉村の注目は、前回大会は惜しくも銀メダルに終わった、女子ダブルスの伊藤美誠(スターツ)/早田ひなペア。「(2人のペアは)久しぶりなので、早く見たいですね。優勝するんじゃないかな」と期待を寄せた。
次回(10月30日)は、前男子NT監督の倉嶋洋介氏がこれまでの日本男子チームの活躍を振り返る。お見逃しなく!
「卓球ジャパン!」 BSテレ東で毎週土曜夜10時放送
