張本智和 PHOTO:Itaru Chiba
それはわずか4分の1の確率だった。
「世界卓球2024団体戦」<2月16~25日/韓国・釜山>予選グループリーグの全試合が終わった20日の夜。
時計の針が深夜0時を回った頃、男子日本代表の田㔟邦史監督が決勝トーナメントの組み合わせ抽選会に臨み、4つあるブロックのうち第1シードの中国と同じブロックを引き当てた。
一番避けたかった事態だ。抽選直後は田㔟監督も苦笑いだけ残しコメントを控えたが、翌21日の決勝トーナメント初戦(2回戦)のオーストリア戦に勝ち、日本が大会ベスト8と待望のパリオリンピック出場枠獲得を決めて口を開いた。
「自分の引き(の悪さ)にびっくりしました。ホント、驚いてます」
朝、選手たちが集合した際、「申し訳ない」と詫びたというが勝機がないわけではない。
「中国と前回(世界卓球2022成都・団体戦)あれだけの戦い方をしているし、あとは篠塚も田中も輝空も初出場で中国のトップの選手と(試合を)やるってなかなかないですから。みんな調子がいいので、持てる力を最大限に発揮してほしい。必ず難しい試合になる。最初は自信を持ってコートに入っても、試合中に自信をなくしたり。ただそういう気持ちも含め、最後まで強い気持ちで戦ってほしいです」
2年前の世界卓球2022成都では、エースの張本智和(智和企画)が2番で王楚欽(世界ランク2位)、4番で樊振東(世界ランク1位)を立て続けに撃破する大活躍。勝負は最終マッチにもつれ込んだが惜しくも日本は敗れた。
張本は真夜中に行われた組み合わせ抽選会の様子を滞在先のホテルでインターネット配信で見ていたという。ドローが決まった瞬間どう思ったのか?
「正直、引きたくはなかったですけど、第5シードで今大会を迎えてしまった僕たちが悪いので。抽選会はラバーを変えながら見ていました。(ライブ配信を)見終わった後にラバーを貼り終えたんですけど、いつもより力が入らなくて、『どうしよう、上手く貼れたかな?』と混乱状態。翌日の試合が午後からだったので、お昼に試打しに来て『貼れてなかったらどうしよう』って少し不安だったんですけど、ちゃんと貼れてました」
率直な心境を物語るエピソードだ。しかし、自力でパリオリンピック出場の切符を手にした今は違う。超えなくてはならない世界最強・中国の壁にぶつかっていくだけと腹を括っている。
「今の篠塚、松島のプレーだと2年前(の成都大会)よりも可能性はある。自分が2点取れるか分からないですけど、自分は自分の試合に集中するだけ。その先に勝ちか負けかはまた付いてくる」
世界卓球のメダルと打倒中国をかけた大一番はまもなく。今夜20時に火蓋を切る。
(文=高樹ミナ)
パリオリンピック団体戦の出場権をかけた戦い!今年は団体戦!
開催地:韓国・釜山
大会期間:2024年2月16日(金)- 2月25日(日)