日本女子をベンチから支えた伊藤美誠「初めてコーチや監督の感覚になった」【世界卓球】

2024.02.27
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韓国・釜山で行われた世界卓球2024団体戦、戦いを終えた選手たちが東京都内のホテルで記者会見を行った。

日本女子は準決勝まで1人も負けずに勝ち上がり、決勝は中国戦。早田ひな(日本生命)が東京五輪女王の陳夢を破り、平野美宇(木下グループ)が世界ランク2位の王芸迪を下して、53年ぶり優勝に迫った。

今大会2試合に出場し、さらにベンチからのアドバイスでチームを支えた、伊藤美誠(スターツ)のインタビュー。

伊藤美誠 一問一答

Q.まず大会を終えてひと言

私は今回2試合出場させていただいて、2試合とも、すごくいい試合ができたかなと思いました。あとは今回ベンチのほうで、たくさんの選手の試合を見る機会があって、本当に勉強になりました。

本当に中国人選手を、あそこまで追い詰めることができて。私が出場している中で、中国人選手をこんなに苦しめたことはほとんどないので。

本当に、試合を見ていても、本当にやっている気分にもなりましたし。

やってる選手並に燃えることができて、本当に、私はほかの試合、ほかの選手が試合をしているときに、こんなに気合が入ったことは本当に初めてだったので。

他の選手の試合を見て、こんなにすごいな、感動したなと思う瞬間はこれが初めてで、そういう体験を今回させていただいて、自分自身も負けじと頑張ろうという風に思えるようになりました。


Q.最後の戦いが中国との試合でした。ベンチから見た日本と中国の(実力的な)距離感を教えてください

今回決勝戦を間近でベンチのほうで、選手のサポートやアドバイスをさせていただいて、日本人の一人ひとりが、中国人選手を超えたんじゃないかと思うぐらい、本当に強くて。

でも孫(穎莎)選手だけ本当に違って、いつも以上にさらに気合が入っていました。いつも通り、孫選手の強さを本当に引き出していたなとすごく感じていて。

孫選手と同い年なんですけど、信じられないくらい本当に強くて、そういう選手と私自身も大会などで戦えたらと思いますし、本当に学ぶところがたくさんあります。

いつもは応援で中国に負けている部分がすごくあったんですけど、今回は中国を圧倒できるほどの応援の力がすごくあったと思うので。みんな中国人選手の顔が、初めて見る顔をしていた感じでした。

日本人が圧倒できている風に思える瞬間がすごくあって、応援の力は今回日本人が勝っていたかなと思うので、本当にあと一歩だと思います。


Q.今大会を通して成長を感じた点・今後の糧になった部分は?

私は今回2試合の出場ですけど、1試合目からすごく調子もよくて。2試合目はルーマニアのエースの選手(セーチ)と対戦したんですけど、その選手は陳夢選手(中国)だったり、トップレベルの選手に勝ったり、接戦だったりで今はどの大会でも上位にいて。

その選手と試合できて、接戦でもしっかり勝てたこと。(ゲームカウント)2-2の9-9っていうのは本当に大事な部分で、そこを勝つか勝たないかは、自分の自信にも変わりますし。しっかり勝てて、一つ殻を破った感じがしました。


Q.伊藤選手のアドバイスが話題でしたが、何を意識してアドバイスを送りましたか

今回は本当にたくさんの選手にアドバイスをさせてもらえて、自分がアドバイスしたことを、選手がやってくれたりとか、あとは私のアドバイスを工夫して、選手がしっかり考えて試合に入ってくれるとき。

それが一致したときや当てはまったとき、本当にすごくうれしいというか、初めてコーチや監督の感覚になった感じで、「ああ、こういう感覚なんだな」ってすごく思いました。

今回は一番(年齢が)上でも同世代で、私自身もアドバイスしやすかったのもありますし、選手の皆さんがベンチに帰ったときに笑いながら、安心できる空間を作りたいなとすごく思ったので。

木原選手にはたくさん盛り上げてもらって、私は少し落ち着いてアドバイスをさせてもらう感じで、役割分担が本当にはっきりできたと思うので。選手のみんな、ベンチにいた2人も、楽しく試合を見ることもできたし、楽しく試合することもたぶんできたんじゃないかなと思います。


Q.伊藤選手のアドバイスが今すごく話題ですが、「一番いいアドバイスをした」というのを挙げるなら何ですか

私はアドバイスというよりかは、選手の考えを広げるというか。選択肢を第三者目線で伝えるのが基本だったので。アドバイスって「絶対これやりなよ」っていうわけではなくて。

「これやってみたらどう?」とか、たぶん「ここ今100%的中してるから、100%これでもいいんじゃない?」とか、あとは選手にまかせるっていうか。

最終的には選手に考えて戦ってほしかったので、「これでもいいんじゃない?」とは言いますけど、あとは選手にまかせて「やりたいことをやってきな」ということを最後には伝えました。

張本選手もちょっとサーブを迷ったりとかいろいろしていたんですけど、最後はいろいろ提案はするけど、最後は「美和ちゃんのやりたいことをやっておいで」という風に言っていたので。

どれか一つ当てはまったというよりは、私の意見と選手の意見が一致したときもうれしいし、選択肢を伝えたときにそれをやってくれて、効いたときとかがすごくうれしくて。

平野選手と王芸迪選手の試合は、もう平野選手が100対0ぐらいでラリー戦になったら勝っていたので、「もうラリー戦に持っていっていいんじゃないか」という話もしました。

早田選手と陳夢選手の試合のときは、「もう気持ち悪くてもぐねぐねでもいいから、(台にボールを)入れればもう陳夢選手はミスるよ」って話をするとか。

選手が集中しすぎて見えなくなってしまった部分とか、気づいているけど意外とできなかった部分があるので、それを第三者目線で「こういうことやられてるよ」とか。

「こういうことやってみたらどう?」とかっていう感じで、選手に気づかせるというか。

「ああそうだった、そうだよね」みたいな感じで、お互い話し合えたかなって。アドバイスというよりは、「一緒にコミュニケーションを取っていた」感じで、すごくたくさん話し合いができたかなと思います。

世界卓球2024 団体戦 2024年2月16日(金)開幕!
パリオリンピック団体戦の出場権をかけた戦い!今年は団体戦!

開催地:韓国・釜山
大会期間:2024年2月16日(金)- 2月25日(日)