2017.09.18

平野を下し銅メダルの石川、勝因は思い切った戦術変更【アジア杯】

石川佳純/Kasumi Ishikawa (JPN)

 インド・アーメダバードで17日、最終日を迎えた「第30回アジアカップ卓球大会」は男女とも中国勢の優勝争いがクライマックスを飾ったが、世界ランク上位の石川佳純(全農/WR5位)、平野美宇(JOCエリートアカデミー/大原学園/WR6位)の日本人対決も負けず劣らずの注目で会場を沸かせた。


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 はじめに主導権を握ったのは平野だった。前日までの不調がウソのように、豪快なバックハンドドライブを決めゲームをリードする。ゲームカウント2-0で先取。さらに第3ゲームも平野リードでスコアは1-5に。しかし、ここから石川の反撃が始まった。

「出足はうまく点が取れなくて焦ってしまったが、なんとか1点1点取ろう、粘ろうという気持ちでプレーできた。途中から自分らしく、戦術もうまく変えられた」

 石川の話す「戦術を変えた」というのは本人によれば、「第3ゲーム、1-5になって、このままやっても絶対に負けると思った。思い切っていろいろ変えて、攻めていこうと気持ちを切り替えた」とのことだが、それは例えば7-5でリードされた場面で2本続けてロングサーブを出し、7-7に追いついたポイントに顕著だ。

 石川は、1本はサーブポイントを、もう1本はストレートの展開でバック対バックの打ち合いを制した。「あそこで思い切ってサーブを変えた。普通、長いサーブは連続で出さないが、気持ちで押していけた」と話す。それはつまり、ロングサーブは相手に待たれてレシーブを打ち込まれる可能性が高いが、そのリスクを冒してのトライだったということだ。

 この第3ゲームを皮切りに、続く第4、5ゲームも奪った石川は、第6ゲームを奪われたもののフルゲームの末に勝利。優勝した朱雨玲、準優勝の劉詩ブン(ともに中国)に次ぐ第3位で銅メダルを獲得し、来月カナダで開かれる女子ワールドカップ(10月29~31日)の出場権を手にした。

 一方、石川に敗れ4位となった平野は全体的に調子の上がらなかった今大会を振り返り、「(今年のアジアカップは)山あり谷ありだった。(石川選手との試合は)3ゲーム目を取っていれば結果も違ったかもしれないが、負けてしまったのは実力」と語り、「今日は気持ちも吹っ切れて、相手に向かっていく自分らしい卓球ができたと思う。また頑張りたい」と復調を誓った。

(文=高樹ミナ)

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