2019.03.05
張本智和が初優勝、石川佳純が2年ぶり4度目の優勝を飾る【ジャパントップ12】
石川佳純、張本智和 Photo:Itaru Chiba
宮城県のカメイアリーナ仙台で3月3日(日)に開かれた「LIONカップ 第23回ジャパントップ12卓球大会」(以下、ジャパントップ12)で、仙台市出身の張本智和(JOCエリートアカデミー)が水谷隼(木下グループ)をストレートで下し同大会初優勝。昨年の覇者で全日本選手権通算10勝の王者を寄せ付けない圧巻の強さに、応援に駆けつけた大勢の地元ファンが沸いた。
張本智和 Photo:Itaru Chiba
2018年の同大会で張本は水谷に敗れ準優勝に甘んじていた。そのため「去年、負けて悔しかったし、全日本(選手権男子シングルス)も3位で悔しかった。その2つの試合を倍で返せたかなと思う」と清々しい表情。それとともに地元ファンの絶大な応援に対し「仙台だから優勝できた」と感謝の気持ちを伝えた。
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女子では石川佳純(全農)が全日本選手権2年連続3冠達成の伊藤美誠(スターツSC)をゲームカウント4-2で破り、2010、2013、2017年に次ぐ2年ぶり4度目の優勝を果たした。「勇気を出して最後までプレーできた」と石川。さらに「美誠ちゃんは今の全日本チャンピオン。胸を借りるつもりで向かっていった」と謙虚な姿勢の中に世界ランク日本人トップ(4位)の風格も漂わせた。
石川佳純 Photo:Itaru Chiba
優勝者にはそれぞれ昨年から3倍に増額された優勝賞金300万円が贈られている。
<男子結果>
優勝:張本智和(JOCエリートアカデミー)
準優勝:水谷隼(木下グループ)
3位:丹羽孝希(スヴェンソン)
<女子結果>
優勝:石川佳純(全農)
準優勝:伊藤美誠(スターツSC)
3位:平野美宇(日本生命)
トップ12出場選手 Photo:Itaru Chiba
ジャパントップ12は世界ランクのポイント対象大会でないため、東京2020五輪の日本代表選手選考に直接関わってくるわけではない。また、例年は国内トップ選手男女各12人が出場する、いわば”オールスター大会”のような位置付けでファン感謝イベント的な要素もあるため、同じ日本一決定戦の全日本選手権と比べると、ややリラックスムードで行われるのが通例だった。しかし、東京2020五輪の代表争いが本番を迎えた今年は選手たちの目の色が違う。誰もが国内のライバルに先を越されまいと入念に対策を練り、真剣勝負を繰り広げた。
例えば張本と水谷の決勝では、張本が得意のチキータレシーブよりも水谷のお株を奪うストップレシーブを多用し、ストップ対ストップの展開から強烈な両ハンドドライブを浴びせた。特に今回はバックハンドよりも、長らく強化に取り組んでいる威力あるフォアハンドドライブを鮮やかに決め、次々に得点を奪っていった。
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これには水谷も手がつけられないといった様子で、「(張本の)ボールのコースが結構読みづらい。そこで先手をなかなか取れなかった。ボールの回転自体も取りづらい」と試合後に話した。一方、張本も自身の決勝のプレーについて「フォアハンドドライブが何よりも良かったかなと思う。コースをしっかり打ち分けることと、しっかり振り切ることを意識してドライブした」と振り返っている。
石川はサービスとレシーブからの展開が得意な伊藤に対し、試合前半は自分のサービスを低く出したり、後半は長短をつけたりしながら伊藤のレシーブのアタックを封じた。またレシーブでは「サービスを出してストップが返ってきた時に今までは弱気なプレーが多かったが、チキータにいったり払ったりできた」と言い、勇気を出した自身のプレーに挙げた。
対する伊藤は本来であれば石川に分のあるラリー戦で打ち負けない強さを発揮したことについて、試合に負けはしたものの「ラリーでは8割くらいは自分が得点できてびっくりした。自信になった」と前向きに捉えていた。全日本選手権でもそうだったが、最近の伊藤はコースの読みがますます鋭くなっている印象だ。
ジャパントップ12を終えた選手たちはそれぞれ、17日に開催されるTリーグ・ファイナル、20日に開幕するITTFチャレンジ・プラス オマーンオープン、ITTFチャレンジ・スペインオープン、そして26日開幕のITTFワールドツアー・カタールオープン(プラチナ大会)などに出場予定。
(文=高樹ミナ)