8月3日(土)より
ユーロスペース・シネマ下北沢・
扇町ミュージアムスクエアにて公開
全国順次公開
あっちもこっちも、あいつもこいつもウソだらけ。
らいおんハートなんか遠い日の夢‥‥。
2002年・夏のニッポンはチキハ(チキン・ハート)な人々がまぜっかえす。
岩野(27歳)は、今の生活がそれなりに気にいっている。昼はティッシュ配りに落書き消し、夜は酔っ払いリーマン相手の「殴られ屋」で何となくその日暮らし。何より束縛されない気楽さがいい。『やりたいことはまだみつかってない』し、へたに就職して正社員にでもなったら、『逃げられなくなるのがコワい』のだ。そんな岩野にいろいろと仕事を手配してくれるのが浅田ことサダさん(53歳)。新人戦でアッパーを食らってリングに沈んでから燃えなくなった岩野を、説教するでもなく、ありのままに受け入れてくれたのが同じアパートの住人のサダさんだ。いつも照れた笑いを浮かべているが、ぶっきら棒に投げつけるコトバは人生の真実をついている。殴られ屋のタイム・キーパー役は丸さん(36歳)。何となく大学を出て教師をやってはみたものの、今は叔父の暇な帽子屋に通いで勤めている。
『まいったな〜』が口癖だが、本人はぜんぜん参ってない。ラッキーアイテム&カラーの選びしだいで、明日はきっと運が開けると固く信じている。そんな3人が毎晩、殴られ屋の仕事明けに立ち寄るのが屋台のおでん屋。親父(荒木経惟)ときたら客そっちのけで携帯ラジオやプレイヤーの修理に熱中、ショーバイは時間つぶしみたいな感じ。こんなチキハな男たちの人生が突然、キビしい現実に直面。アパートの取り壊しと女性問題(丸さんは見込みゼロの合コンにはりきり、岩野は誘惑されて)をきっかけに、大変化していくことに‥‥
カンヌ国際映画祭「国際批評家週間」招待作品に決定!
2002年夏。何かとヤバい今のニッポン、フツーの若者の生活を力を抜いて切り取ったエピソードに「カンヌ国際映画祭」が注目、今年の国際批評家週間招待作品に選定した。監督は清水浩。デビュー作『生きない』(ダンカン主演、ロカルノ国際映画祭アキュメニカル特別賞受賞)に続くこの作品では、脚本も書き下ろし、自身の体験や周囲の人間に、渋谷や下北沢の街頭で取材、観察してつかんだイメージを膨らませてキャラを設計。キャストの素の魅力(迫力)を高めるのが、対象に寄らず距離を保ったロング&俯瞰ショットの多用。そして鈴木慶一の音楽。チキハな人々を笑っているあんただってチキハじゃんというわけ。こんな作品をライブの感覚で楽しんでもらうために、選んだのが渋谷と下北沢を発信地とする全国のミニ・シアター。深くて痛い、この笑いの渦に一度はまったらもう逃げられない。
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