The Cider House Rules Story
 
“サイダーハウスに貼り出してあるルール”
その一、ベッドではタバコ禁止
その二、酒を飲んだら機械を操作しないこと
その三、屋根の上で昼食を取らないこと
その四、どんなに暑くても屋根の上で寝ないこと
その五、夜は屋根に上がらないこと

あらすじ     メイン州ニュー・イングランド。人里はなれたセント・クラウズにある孤児院で、ホーマー・ウェルズは産声を上げた。ウィルバー・ラーチ院長、そして二人の看護婦アンジェラとエドナに面倒を見てもらい、ここから新しい家族のもとへ巣立っていくはずだった。ところが、何度引き取られても彼は親たちの希望に添うことができず、いつもセント・クラウズに戻されてしまうのだった。 ホーマーは特別な子だ。そう考え直したラーチは彼を孤児院に留め、「人の役に立つ存在になれ」と教えを説き、父親のように愛情を注いで育てた 。
  ラーチ院長の仕事、それは分娩と当時禁止されていた堕胎だった。産んでも育てられない子どもを宿し、行く当てのなくなった女性を「救うため」に行っていた。彼は父として、ホーマーに自分と同じ道を進んで欲しいと望み、ホーマーもまた、その思いを受けて次々と新しい医術を学んでいった。
  ホーマーは分娩の手術も立派にこなすようになっていた。しかしどんなにラーチが言い聞かせても決してやらないことが一つあった。それは堕胎の手術だった。もしかしたら自分もこの世に生まれてこなかったかもしれない。そんな思いから、それがたとえ「女性を救う仕事」であったとしても赤ん坊を殺すことなどできなかった。
 
    孤児院に穏やかな日々が流れる中、ある日ホーマーの前に堕胎の手術のためにキャンディ・ケンドールと、その恋人の軍人ウォリー・ワージントンが現れる。ホーマーは同じ年頃の二人を見て、明るい未来を感じ、外の世界に強くひかれるのであった。そして孤児院を出て行くことを決断する。
  「旅立つには、幼すぎる」 ラーチ院長の目にはまだ子どもに写っていたホーマーが言い出した突然の旅立ちの申し出に、ラーチは戸惑い彼に留まるよう説得するのだった。しかし、ホーマーの強い意志と確固たる思いは揺るがなかった。
  「外の世界に行って、別の道で役に立ちたいんだ」
 
 

 外の世界は考えていた以上に彼を驚かせた。初めての海、初めてのドライヴイン・シアター、初めて見るたくさんの映画、初めて体験するロブスター漁。そして、外での初めての仕事―リンゴ園での収穫作業はホーマーに多くの事を教えてくれた。
  彼は、リンゴの収穫とともに移動する労働者たちと、“サイダーハウス”と呼ばれる小屋で寝起きを共にした。収穫作業のボスであるミスター・ローズとその仲間たちが彼と一緒だった。ミスター・ローズはボスとしてホーマーに様々なルールを教えてくれた。そして、サイダーハウスの壁に掲げられた注意書きを見ながらこう言った。

「これを書いたのはここに住んだことのない奴だ。
俺たちのルールは俺たちで決めるだけだ」

 リンゴ園での生活に慣れてきた頃、ウォリーが再び戦地に戻ることになった。残されたキャンディはその寂しさを紛らすためにホーマーをいろいろなところに連れて行く。どんなものにも新鮮な驚きを見せる純粋なホーマーに、キャンディは次第に友達以上の感情を抱き始めていた。そしてホーマーも明るく奔放な彼女に、初めて抱く感情を隠せずにいた。ある日、二人はその感情を抑えることができず結ばれてしまう。収穫も終わり、ミスター・ローズたちは新しい収穫地へと旅立っていった。そのままリンゴ園に残ったホーマーとキャンディは、ウォリーのことが頭の片隅から離れないままに恋人のように愛し合う。ホーマーはこの土地で自分がいままで感じたことのない充実した生活を送っているとラーチに手紙を書いた。それが恋をしていることだと気づいたラーチは、ホーマーはもう帰ってこないと嘆くのだった。
 

 

 1年が過ぎ、カリフォルニアに移動していたミスター・ローズたちが戻ってきた。彼らの様子が変だと感じたホーマーはミスター・ローズの娘、ローズ・ローズが妊娠していることに気付く。自分で始末すると言う彼女に、力になってあげられるとはげます。そんな時、ウォリーが戦地から帰ってくると連絡が入る。
  リンゴ園の仕事、キャンディとの関係、孤児院のこと、そしてそこで学んだ医術。自分が本当に考えなければならないことは一体何なのか。様々な思いがホーマーの頭の中を駆けめぐったとき、父であるラーチ院長の言葉を思い出すのだった。 「人の役に立つ存在になれ」


そして、ホーマーは大きな決断に踏みきった…。
 

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