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警察とマフィアの“潜入者”として身分を隠し、10年近く働いてきた
二人の男たちの、対決、裏切り、友情、愛の物語。
大きな麻薬取引が行われるとの情報を、マフィアに潜入する捜査官ヤンから受けた警察は、
覚せい剤勢力の一斉検挙をもくろんでいた。
ウォン警視の指揮の下、緊迫する取引現場の追跡が展開していたが、
警察に潜入するマフィアの一員ラウからその機密情報がマフィアに漏れ、
検挙も取引も失敗に終わる。
双方に内通者が存在することは上層部の知るところとなり、
二人の男たちが裏切り者探しの任務を負うこととなるが――。
1991年、劉健明(ラウ)は18歳だった。狭い公団住宅で育ち、マフィアの構成員となったラウは、幹部のサムの指示に従い、香港警察に入隊する。警察に潜入して、内部情報を組織に流すためだった。サムが提供する敵対組織の情報を駆使して、ラウは7年後に内部調査課(CIB)課長に昇進していた。また、サム・ホンもラウのおかげで、ヤウマーテイ・チムサーチョイ地区の覚せい剤供給の最大勢力となっていた。
1992年、陳永仁(ヤン)は警察学校を強制退学となった。表面上の理由は、警察学校の規律を破ったからだったが、ウォン警視に優秀な能力を見込まれ、マフィアに潜入して捜査に当たるためだった。2年後、ヤンは傷害事件で初めて警察に拘束され、その2ヶ月後には10日間の投獄を言い渡される。以来6年間で8回の傷害事件を起こし、ヤンは法廷より強制的に心理補導を受けさせられる。ヤンはまぎれもないマフィアの一員となっていた。
2002年。ヤンは内通者になるべく、警察学校時代の恋人メイと別れ、長年にわたる内通捜査で、自分が何者なのかを見失い、精神カウンセリングに通っていた。女性医師リーに治療に通っては、ただ、ソファーで眠るのが彼の心のより処となっていた。いつしか、彼女と心を通わせ、自分は警官だと秘密を告げるようになっていた。ヤンを救い出せるのは、彼の本当の身分を知るただ一人の上司ウォンしかいなかった。そして、ラウの運命は、彼を警察に潜入させたサム・ホンの手中にあった。一方、ラウは警察官として順調に出世し、地位と財産、そして、ベストセラー作家の婚約者メリーとの安定した暮らしを失いたくはないと思った。ラウの秘密をまだ、気づいていないリーは、多重人格者の小説を執筆し、日々、ラウに物語の展開を語る。
3月のある晩。警察の組織犯罪課(OCTB)は、大きな取引があるという情報をヤンから得て、覚せい剤勢力の一斉検挙をもくろんでいた。以前から、OCTBはCIBの支援のもと、サムに狙いをつけてきたが、常に裏をかかれて検挙に失敗してきた。今回も緊張感みなぎる中、ウォン警視の指揮の下、取引現場の追跡が展開していたが、相互に機密情報が漏れ、検挙も取引も失敗に終わった。内通者の存在を否定しがたくなった双方は、それぞれに裏切り者探しに乗り出すのだった。その役目を、警察は組織犯罪課に昇進させたラウに命じ、サム率いるマフィアは片腕だと信じるヤンにその任務を負わせる。
そして、ヤンとラウの運命が交叉するときがやってきた。二人の男たちの行く手には、思いもよらない結末が待っているのだった…。
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