Little DJ
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Little DJ
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写真 深夜3時。FM局のディレクター海乃たまき(広末涼子)は、担当番組の打ち切りを宣告された。落ち込むたまきの耳に、キャンディーズの「年下の男の子」が飛び込む。それは、ラジオの楽しさを教えてくれた年下の男の子、高野太郎(神木隆之介)との思い出の曲。たまきの心は、海辺の病院で過ごした1977年にトリップした・・・
 太郎は野球好きの父(石黒賢)の影響で野球選手を目指し、庭で素振りするのが毎晩の日課だった。練習のお供はラジオから聞こえる野球の実況中継や、リクエスト番組だった。ところが、学校で鼻血を出して倒れることが続き、母(西田尚美)に連れられて、叔母のかなえ(村川絵梨)が勤める海辺の病院へ向かう。アメリカ帰りの通称“若先生”(佐藤重幸)と太郎は、同じ名前ということもありすぐに打ち解ける。しかし、血液検査は最悪の結果だった。太郎は即時入院となってしまう。
 採血、点滴、味気ない食事、疲れた笑顔の母、うろたえる父。痛くて退屈な入院生活にウンザリし始めた頃、昼食時に流れるクラシックが太郎をとらえた。音の発信源を辿ると、若先生の父、通称“大先生”(原田芳雄)の部屋に行き着いた。壁いっぱいにつまったレコードに目を輝かせ、高価なアンプやスピーカーなどを興味津々でいじる太郎を見て、大先生は治療の一環として、太郎がDJする音楽番組を病院で放送しようと思いつく。
写真 早速、翌日から太郎の放送が始まった。緊張感が漂う病院内は、放送のおかげで和やかな優しい空気に変わっていく。太郎は一躍、病院の人気者となり、同世代の友達も出来た。太郎は消灯後、お気に入りのラジオ番組「ミュージック・エクスプレス」を聴きながら、時節の挨拶やネタを秘密のノートに書き溜めていった。 病院のリクエストBOXに多くのリクエストが集まり、太郎のDJ番組「サウンド・エクスプレス」は太郎と共に大きく成長していく。
太郎の血液検査の結果はわずかながら回復し、4人部屋への移動が許された。同室は、無愛想な捨次(松重豊)、穏和な結城(光石研)、誰とも口をきかない老女たえ(森康子)。様々な事情と病気を抱える大人たちと触れ合い、太郎は生きること、死ぬこと、そして愛するということを考えるようになっていた。
写真 急死した結城のベッドに、太郎と同世代の海乃たまき(福田麻由子)が移動してきた。以前、全身ギプス姿を“ミイラ人間たまき!”とからかい、泣かせてしまった少女だ。ギプスが外れたたまきはすっかり前向きになり、やさしい笑顔で“おやすみ”と挨拶してくれた。太郎は一目で恋に落ちた。太郎はたまきと一緒にラジオを聴いたり、映画や音楽についてたわいのない会話を交わすだけでも幸せだった。しかし、交通事故の傷が癒えたたまきは、退院していく。たまきに想いを伝えられなかった太郎は気力を失い、血液検査の数値がみるみる悪化していく。「サウンド・エクスプレス」も中断せざるを得なかった。
 ある日、太郎の体調を心配して、たまきが見舞いにやってきた。彼女が大好きな映画『ラストコンサート』が、ちょうど今、街に来ているという。母が席を外した隙に、太郎はたまきを連れて強引に病院を抜け出す。たまきと映画館、そして函館山へと初めてのデート。太郎の頭の中は、眠れない夜を過ごしていた時、捨次が話してくれた悲しい恋の話を反芻していた。
「好きだと言えなくて、今でも後悔してる」
残された時間の中で、太郎が伝えたかったこととは・・・

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