ある日突然、死んだはずの母が帰ってきた
衝撃的な秘密を胸に……
死体とレストラン
失業中の夫の分まで働き、15歳の一人娘パウラ(ヨアンナ・コバ)の母親の役目を果たしながらも、明るくたくましく生きるライムンダ(ペネロペ・クルス)。すぐにカッとなる気性の激しさが唯一の欠点だが、いつも生き生きと輝いている。そんなライムンダに、ある日2つの死が降りかかる。
娘のパウラが「本当の親じゃないから」と関係を迫ってきた父親を、包丁で刺し殺してしまったのだ。パウラを守るために動転してなどいられない。空き家となっていた隣のレストランの冷凍庫に、夫の死体をひとまず隠すライムンダ。そしてその夜、ライムンダの両親が死んだ大火事のショックから病気がちになっていた最愛の伯母も、息をひきとった。
姉のソーレと幼なじみのアグスティナに伯母の葬儀を任せ、レストランで“冷凍品”をどうするか頭を悩ませていたライムンダは、近くで撮影している映画スタッフに店員と間違えられ、彼らに食事を提供することに。
レストランは、そのまま彼女の生活の場へと姿を変える。冷凍庫に大きな秘密を隠したまま・・・。
幽霊
一方、伯母の葬儀のため故郷ラ・マンチャへ戻ったライムンダの姉ソーレは、近所の人たちの奇妙な噂を耳にする。火事で死んだはずの母の姿を見掛けたと言うのだ。動揺するソーレに、幼なじみのアグスティナは「ラ・マンチャでは、幽霊が現れるのはよくあること」だと語る。
だが葬儀を終えて家に帰り着いた時、ソーレは車のトランクに大変なお土産が入っていることに気付く。少しやつれた母(カルメン・マウラ)が、にこやかに現れたのだ!幽霊なのか、本物の母なのか。突然の再会に戸惑いながらも、ソーレは懐かしさと安らぎのあまり、その“母”と一緒に暮らし始める。
ソーレが、母の存在をライムンダに伝えられずにいたある日、ソーレの家を訪れたライムンダは、懐かしい母の匂いを感じる。ベッドの下に隠れた母が、おならをしたのだ。しかし母には、ある時から急に自分を拒むようになり、わかり合えないまま別れたライムンダの前に現れる勇気がまだなかった。
そして、再会 
ライムンダの美しさに惹かれた映画スタッフは、全撮影期間中のランチを頼み、最終日には打ち上げパーティーを開催することに。かつてオーディションを受けたほど歌が得意だったライムンダは、クルーに感謝を込めて歌声を披露。母に教えられたタンゴの名曲「VOLVER(帰郷)」の歌詞が、ライムンダの心の奥に眠る母への思慕を揺り起こす。大きな瞳を潤ませながら、見事に歌い上げるライムンダ。店の前に停められたソーレの車に隠れて、母もまた娘への愛しさに瞳を濡らしていた。
もうこれ以上、母の存在を隠すことはできなかった。母と娘の再会の時。
しかし、それはライムンダの秘密と、もっと衝撃的な母の秘密が、明かされる瞬間だった…。 |