豪腕、豪快、豪傑、豪速…
癖のあるチョーキング、アタックのハードなピッキング…
かつて、さらさら金髪美少年、今や荒くれギタリスト…
ビールと、なによりレスポールの似合う男。
そして、オジーオズボーン…
はたして君は誰を思い浮かべる?
そう、あの男。
オジーオズボーンバンドのギタリストにして
ブラックレーベルソサイエティのあの男が…
今夜登場した。
…ザックワイルド…
「野郎共!『ヘビメタさん』だぜ!
盛り上がっていけよ………
…オジーオズボーンに乾杯!」
まぎれもないザックが、
期待通りのビール片手にぶっきらぼうに
言い放つ!
驚愕の事態に…私は……ちびった…
私の最も愛するギタリストにして、世界最高峰のギタリストの一人、
ザックに敬意を表し、コーナー紹介なんてものは……
…今回…………
ぶっちぎっちまってよぉ!!!!!
コメント収録時の模様を、記したいと思うんだけどぉ…
いいよな、今夜はそれぐらいして…だって……
ザックワイルドだぜ!…………………
それは、取材を終えた旧知の百戦錬磨のディレクター氏が
その恐怖体験をたんたんと私に語ってくれた話である…
「ボクが生ザックと会ったのは…そう、あれは季節はずれの暑さが印象的な5月のことでした。
ビデオカメラを片手に彼が滞在していると言われるホテルに向かったんです…」
都内某ホテルの一室。南部生まれのその男は、果たして、存在した。
まだ昼前というのに期待通りのビール片手に…。
いらつくように、部屋を大股で歩き回り、時折、扉や机を蹴飛ばして…通訳の説明を聞くザック。
……これは…あきらかに…
面倒くさがっている!!…部屋いっぱいの緊張感がディレクター氏を襲う。
説明も終わらぬまま、英字で書いた取材用の書類を、ザックはやおら掴みとった。ちらっと書類に目を通し、つきかえすザック。
そしてディレクター氏を睨みつけるように顔を近づけ、なにやら英語でまくし立てた…
英検4級程度の語学力の彼にしても、確実に、それだけは理解できた…
「くだらねぇこと聞くんじゃねぇぞ…てめぇなにもんだ? あぁん? …やんのかこら! くだらねぇ! とにかく全部くだらねぇ!」
(ちぢみあがったディレクター氏の想像の翻訳であるが…)
実際にそういったかどうかは、問題ではない。多分そう言ったはずだ。
いや、絶対そうだ。そうであってほしいザックならば…。
始終、不機嫌モードのザックに、メタル三十年戦士のディレクター氏は…………
モーレツに感動していた!
そう! だって、彼はザックワイルドだぜ! わーいわーい、もう、期待通りのミュージシャン像! いい人だったらどうしよう。だって
ザックワイルドなのに。これぞロックミュージシャン!
ビバ!怖い人!
しかし、取材自体が進まなければ、なんのために来たのかわからない。
取材拒否の最悪の状況は断じて許されない…
恐怖と、恍惚の中、雑談ともいえぬ若干の会話を、試みるディレクター氏であった。
と、ある時、ザックの対応が変わるできごとがあった。それは、一人の男の名を出した瞬間…
その名はマーティー・フリードマン
「おまえマーティーの知り合いなのか?あいつは元気か?てめぇみたいなくだらねぇ野郎でも、マーティーの知り合いじゃしょうがねぇな。
………で、なんの話がしてぇんだ!しょうがねぇから、くだらねぇ取材受けてやるからよぉ!」
(もちろん全部ディレクター氏の妄想の翻訳です)
あぁ、ある意味ロックミュージシャン像の期待を裏切る「いい人」マーティー!
ほんとうにあなたがいてくれてよかった!ビバ!いい人!
番組でも紹介したが、ザックのマーティーへのコメントも収録することが出来た。
それは、マーティーが奏でる、二人が大好きなギタリスト フランク・マリノのワールドアンセムをBGMに
紹介された…あいかわらず、ぶっきらぼうなザックのコメントに
「ヘビメタさん」らしからぬ感動を感じたのは私が少々涙もろい年齢になったからであろうか…
「よう兄弟!マーティー元気か?お前は世界一のギター弾きだよ。やっぱフランク・マリノは神様だよな!
まぁ そんなとこだ………愛してるぜ!」
やっぱ………かっこいいな……ホントに。…メタルが好きで、ホントによかったと思うよ。
「ヘビメタさん」………たまにはかっこいいんじゃない?
| 今週の スクールオブメタル |
(1) Motley Crue「Wild Side」
(2) Anthrax「Death Rider」
(3) Black Label Society「Suicide Messiah」 |