京都・安念寺。通称、紅葉寺と呼ばれるこの寺で、作家の山村美紗(浅野ゆう子)は大勢のファンとともに親友の唐崎さと子(山村紅葉)や、ツアーガイドの笹田真里子(松尾れい子)、盲目の尼僧・長谷川恵安(川島なお美)らと「山村美紗ファンの集い」に参加していた。ところが昼食後、美紗たちが琵琶奏者・奥平徳子(大路恵美)の演奏に聴き入っていたところ、突然女性の悲鳴が響き渡る。駆けつけてみると、なんとそこには竹に逆さ吊りにされた男性の遺体が…。男性の手には撫子が握られ、そばにはコーヒーの少し残った紙コップが置かれていた。
殺されたのは京都中央医科大学病院の教授・尾花勇夫(伊藤正之)。京都府警捜査一課の狩矢警部(吉田栄作)が、さっそく遺体の第一発見者である藤原沙智子(奈良崎まどか)に事情を聞くと、恩師である尾花から相談があると呼び出され、午後2時頃に紅葉寺に来たところ、尾花の遺体を発見したと話す。
しかし、その後の捜査の結果、2人が午前11時半頃に紅葉寺で口論をしていたことや、長年2人は不倫関係にあったが最近別れ話が出ていたこと、さらに尾花が沙智子の経営する病院に対して系列化の話を持ちかけ、そのことで揉めていたことなどが判明する。紙コップに入っていたコーヒーから睡眠薬が検出されたことから、狩矢たちは沙智子が尾花にコーヒーを飲ませて眠らせた上で殺害したのではないかと疑いの目を向ける。
ところがその矢先、今度は通称・萩の寺と呼ばれる清生寺で、その沙智子が遺体となって発見される。手には萩の花を持ち、またも遺体の傍らにはコーヒーが少量残った紙コップが…。沙智子も殺されたことを知った美紗は、そこである奇妙な符合に気づく。秋の七草は、萩、尾花(ススキ)、撫子、女郎花、藤袴、葛、そして桔梗の7つ。そのうち、藤原の藤が藤袴の藤を暗示していると考えると、他の尾花、撫子、萩の3つとともに、2つの事件は秋の七草を想起させる形で起こっていたのだ。これは単なる偶然の一致なのか、それとも…?そんな中、桔梗寺でまたしても秋の七草にちなんだ第3の殺人が起こった。美紗は、盟友の西村京太郎(角野卓造)とともに事件の捜査に乗り出す。












