従業員の升田善蔵(でんでん)、富永達彦(田中健)、西谷拓馬(西尾浩行)とともに下町で葬儀屋を営む桶谷松子(名取裕子)のもとに、老舗和菓子店「柳仙堂」の社長で町会長も務める神崎徹郎(蟹江敬三)が訪ねて来た。近所に住む男性がアパートの一室で孤独死を遂げたため、葬儀を出して欲しいという。神崎とともに松子が男性の部屋を訪ねると、「山田弘」と表札のかかった部屋で男性が亡くなっていた。やがて、現場に駆けつけてきた警視庁捜査一課の警部補・河本(阿南健治)や所轄署の刑事・村田(石井智也)の調べにより、男性の本名は北島徳一(田村泰二郎)といい、その死に事件性はないものの、質素な生活ぶりに似合わず1500万円もの大金を遺していたことが判明する。
数日後、北島の葬儀を終えた松子の葬儀社に神崎がやって来た。北島の死を目の当たりにして、自分はあんな末路は迎えたくないと思い、自分の葬儀のことを事前に相談しておきたいという。神崎に限ってそんな心配はいらないと笑う松子だったが、神崎の真剣な思いを汲み、その場で葬儀のプランを固める。しかし、神崎が帰った後、神崎の妻・和可子(松原智恵子)が葬儀社に怒鳴り込んで来た。神崎がなんのために松子を訪ねたのか知りたいというのだ。和可子の剣幕に、松子はつい神崎が訪ねて来た理由を明かしてしまう。すると和可子は激しくショックを受けて帰ってしまうのだった。
その後、高齢者の孤独死に関する特集記事を書くために偶然北島を取材していた週刊誌の記者・川口尚子(岩崎ひろみ)が、北島が大金を遺していたことを嗅ぎつけ、そのことを大々的に記事にして報じてしまった。すると、その記事を目にした和可子が市役所を訪れ、自分は北島の元妻で、北島との間に生まれた息子・由紀夫(林泰文)には遺産を相続する資格があると名乗りをあげる。
その直後、今度は神崎が飛び降り自殺を図り亡くなってしまった。和可子から葬儀を出して欲しいと依頼を受けた松子たちは、神崎が生前に残した希望に沿う形で葬儀を執り行っていくのだが…。












