
C型肝炎ウイルスの感染者は世界で1億7千万人以上と推定されています。今回はインドネシアでC型肝炎の新たな治療薬を開発している研究の現場を紹介します。日本人専門家の青木千恵さんは、インドネシア中から集められた植物の葉から、エキスを抽出して解析作業に取り組んでいました。
佐藤 「日本でも良く耳にするC型肝炎、感染者は世界で1億7千万人にのぼると言われています。
今回はここインドネシアで新たなC型肝炎の治療薬を開発しようとしている国際共同研究の現場をご紹介します。」
インドネシアで最も古い歴史を持つ、国立インドネシア大学。ここに神戸大学との共同研究施設があります。
佐藤 「青木さんですか?こんにちは」
この研究所で新たなC型肝炎治療薬の開発に取り組んでいる青木千恵さん。
佐藤 「どういった研究をされているんですか?」
青木 「このプロジェクトでは、インドネシア原産の薬用植物からC型肝炎の治療薬になる可能性のある植物を解析しています。」
インドネシアでは毎年20万人もの人々がC型肝炎ウイルスにより亡くなっています。日本でも200万人が感染していると言われるC型肝炎。しかし、現在の治療薬は価格が高く、効果も限定的なため、全ての患者に有効な治療薬はありません。そこで青木さんが取り組んでいるのが植物からの治療薬開発です。ここではインドネシア中から集められた植物を育てています。
研究の対象となるのは食用のものから、古くから薬草として知られていたものまで様々です。
青木 「他の国では中々見られないような薬用植物、生物資源がいっぱい集まっているところなので、新規の抗ウイルス物質が見つけられる可能性があるということで期待しています」
採取した一部を見せてもらいました。
青木 「インドネシアで古くからフルーツとして食べられているものです。」
これがどのようにして治療薬となるのでしょうか?
青木 「この植物の葉から抽出したエキスになります。抽出したエキスを濃縮して乾燥させると、この状態になります。」
プロジェクトが始まって3年、これまでに250種類もの植物エキスを解析してきました
佐藤 「(フルーツからエキスに変わったものを比較して)この段階から、ここまでにどのぐらいの時間がかかります?」
青木 「材料の多さにもよるんですけど、1週間ぐらい」
佐藤 「それを250種類。本当気が遠くなるような作業ですね。」
こうした取り組みを支えてきたのは、インドネシアの研究者たち。プロジェクトの立ち上げから青木さんと共に研究に携わってきたパートナーのメルファさん。
佐藤 「環境も随分と変わったと思うのですが、どうですか?」
メルファ 「青木さんが来てから以前と比べ、非常に前進することができました。」
そして3年の研究を経て、嬉しいニュースが。
青木 「一つ全く新しいものを見つけたんです。ウイルスを抑制する効果があることも分かっているので、
これは多分世界初で報告できるんではないかと思っています」
佐藤 「鳥肌立ちましたよ。」
ついにC型肝炎ウイルスに効果のある物質を発見したのです。日本とインドネシアの大学の連携が実を結ぶことを期待しています。