
ヨルダンの農村部では今でも女性の地位が低く、様々な問題を抱えています。JICA専門員の佐藤都喜子さんは、ヨルダン全土72カ所の村で女性の健康を守る活動を行ってきました。特に力を入れているのが家族計画。16年間に及ぶ地道な活動を紹介します。
佐藤「首都アンマンから遠く離れた農村部では。今でも女性たちの地位が低く、様々な問題を抱えています。今日は中東ヨルダンで女性たちの健康や権利を守るため、16年間に及び活動を続けてきたある日本人女性をご紹介します。」
JICA専門員の佐藤都喜子さん。ヨルダン全土72カ所の村で女性の健康を守る活動を行ってきました。特に力を入れているのが家族計画。地方で今も残るある風習が、女性に負担をかけているといいます。
佐藤隆太「古くからのしきたりのようなものが強く残るような地域だと思うんですよね」
佐藤都喜子「子供の数も含めて男性が決めると。その中でいかに妻である女性が自分自身の考えをご主人と話して、二人で決めて行くことができるかということ」
佐藤隆太「出産の回数も増えると、女性の身体にかかる負担というのも多くなりますしね。」
佐藤さんの活動地域の一つ、アブラサン村。開発が遅れヨルダンの中でも女性に対し、特に保守的な文化が残る地域として知られていました。2007年、この村で女性の健康を守るヘルスセンターの運営が始まりました。6年前から佐藤さんの勧めで、このヘルスセンターで働きだしたサルワットさん、31歳。
サルワット「夫から男の子が欲しいと無理な妊娠を要求され、体調を崩してしまう女性も少なくありません。」
この日相談に来たのは4人の子供を持つお母さん。高齢での危険な妊娠を避けるため、避妊薬の使用についてアドバイスを受けていました。
相談者「今回初めて来ましたけど、とても満足しています。遠くへ行かなくても良くなりました。」
サルワット「ちゃんとした知識があれば、勇気を持ってタブーだった話もできることを学びました。自分自身に自信を持って人とコミュニケーションができるようになりました。」
佐藤隆太「活動を始めた当時から比べて、変わったなという印象はありますか?」
佐藤都喜子「私は例えば大学院まで出ましたけど、私の母は高校まででしたし、私の祖母は読み書きもできないので。そういう体験をワークショップのみなさんが集まってくれた時に話をするんです。そうするとすごく拍手喝采なんです。こんなに今進んでいる日本だって、かつてはこうで、変えることができるんだと、社会は変わるんだということで、自分たちも何かやれるんじゃないって」
サルワットさんが今、自ら取り組んでいる活動があります。それは家庭への訪問相談。女性たちからの要望で村を回っているのです。こちらの女性は15歳で結婚し、子供が3人。これ以上の出産に不安を感じ、サルワットさんに相談をしていました。
相談者「家族計画というのは、結婚したのも若かったし、あまり知りませんでした。でもサルワットさんが来てくれてすごく勉強になりました。」
佐藤都喜子「改善されたことをここで終らせるんじゃなくて、この国の政策として発展させて頂けたらと思っています」
佐藤さんの16年間に及ぶ活動は、今、確実に実を結び始めています。