
混迷が続くシリア内戦。隣国のここヨルダンには戦火から逃れた59万人以上の難民が暮らしています。ヨルダン最大級のシリア難民キャンプでは、増加する人口のため衛生環境の悪化が問題となっています。この難民キャンプで衛生環境改善に向けて支援を行っている日本のNGO団体を紹介します。
佐藤「混迷が続くシリア内戦。隣国のここヨルダンには戦火から逃れた59万人以上の難民が暮らしています。今回は、ヨルダン最大級のシリア難民キャンプで支援を行う、日本のNGO団体をご紹介します。」
シリア国境から車で15分。目の前に無数のテントが現れました。広大な砂漠地帯に作られたザアタリ難民キャンプ。世界で2番目に大きい難民キャンプといわれ、人口は約12万人。まるで一つの街のようでした。増え続ける難民に対し、日本もこれまで様々な支援をおこなってきました。昨年6月、一家で避難してきたザバダーニさん。4人の子供、奥さんとともにこのテントで生活しています。食事は豆やタマゴ料理がメイン。家族6人充分な量ではありません。
ザバダーニ「友達の家でパーティをしていた時に突然街を空爆されたんだ。その次の日に避難することを決めたよ。自分のためではなく家族のためにね。」
子供たちが毎日欠かさず行っていることがあります。それは手洗い。実は今キャンプで起きている問題と深い関わりがありました。このキャンプで難民支援を行っているNGO、JENの太田さん。
太田「キャンプの長期化ということで衛生問題が多発してるんですね。」
キャンプ内の洗濯場やトイレなど生活の水回りのほとんどが共同施設。しかし、キャンプができて1年半が過ぎ、人口の増加や施設の劣化により衛生状態が悪化していたのです。
太田「これは一例ですけども、トイレの汚水というのがここに溜まってしまって、雨が降ってしまうとものすごく溢れ出てしまうんですね。汚水の混じった水たまりがあちこちにできてしまうことで、感染病とか伝染病に繋がってしまう。」
そこでJENでは難民自身が水回りの施設を管理する水衛生委員会を立ち上げました。委員の一人カッサーフさん。毎日キャンプ内の設備を点検しています。ここではトイレの蛇口が使用できない状態に。見回りによって、すぐに修理を済ませることができます。カッサーフさんにはもう一つの活動が。ザアタリキャンプには、毎日新たな難民が200人以上やってきます。3日前に来たばかりの女性に、キャンプ内での 衛生管理の大切さを伝えていました。
新規難民「ここの支援は非常に助かっています。」
カッサーフ「いつかは自分の国、自分の家に帰りたいと思っています。キャンプは一時的な滞在場所ですが、みんなの健康と命を守っていきたいです。」
佐藤「難民の方自身の手によって、少しずつ生活環境が向上しているんですね。」
太田「このキャンプでできるだけ安全で安定した生活を送っていただいて、そのうちいつかシリアに帰った時に、ここでの経験を活かせてもらえればと思います。」